2026年8月31日、FIBAバスケットボールワールドカップ2027アジア地区予選で、日本代表がカタール代表と対戦します。
今回注目されているのが、八村塁選手、河村勇輝選手、そして渡邊雄太選手。
八村選手にとっては東京五輪以来、約5年ぶりとなる日本国内での公式戦です。
さらにコンディション不良でサウジアラビア戦を欠場していた渡邊雄太選手も、カタール戦のロスター12人に復帰。
NBAを経験した八村塁選手、渡邊雄太選手、河村勇輝選手がそろう可能性のある豪華な日本代表となっています。
そんな日本代表を見ていると、改めて気になるのが、
「日本人NBA選手って、どのくらい稼いでいたの?」
ということ。
八村塁選手は2026年にロサンゼルス・クリッパーズと2年総額2800万ドルの契約を結び、年平均では1400万ドル。
日本円にすると、約22億円という驚きの金額です。
しかし、日本人選手のNBAへの道を調べてみると、すごいのは八村選手だけではありませんでした。
ドラフト外からNBAで6シーズンを戦った渡邊雄太選手。
日本人として初めてNBAのコートに立った田臥勇太さん。
身長172cmながらNBAデビューを果たした河村勇輝選手。
さらに、NBA球団との契約までたどり着いた馬場雄大選手や富永啓生選手もいます。
この記事では、NBA公式戦に出場した日本人選手の最高年俸をランキング形式で比較。
さらに、NBA球団との契約を勝ち取った馬場雄大選手・富永啓生選手についても紹介します。
※NBAの契約は保証の有無や契約形態によって、契約書上の金額と実際に受け取る金額が異なります。そのため、この記事では確認できるNBAサラリーや契約内容をもとに比較しています。
NBA日本人選手の最高年俸ランキング
まず、NBA公式戦に出場した日本人選手の最高年俸を比較してみましょう。
| 順位 | 選手 | NBAデビュー | 最高年俸・契約規模の目安 |
| 1位 | 八村塁 | 2019年 | 約1400万ドル/約22億円 |
| 2位 | 渡邊雄太 | 2018年 | 約250万ドル/約3~4億円規模 |
| 3位 | 河村勇輝 | 2024年 | 2Way契約・約57.9万ドル規模 |
| 4位 | 田臥勇太 | 2004年 | 実際のNBAサラリー約10.8万ドル |
※日本円換算額は為替レートによって変動します。
※河村選手などの2Way契約は通常のNBA本契約とは仕組みが異なります。
こうして並べると、八村塁選手の年俸が突出していることが分かります。
しかし、年俸だけを見て、
「八村塁が一番すごくて、ほかの選手はそれほどでもない」
と考えるのは、まったく違います。
それぞれの選手がNBAへたどり着いた道を見ると、日本人が世界最高峰のNBAでプレーすること自体が、どれほどすごいことなのかが見えてきます。
1位・八村塁|最高年俸は約22億円!ドラフト1巡目から大型契約へ
日本人NBA選手の中で、年俸が突出しているのが八村塁選手です。
八村選手は2019年のNBAドラフトで、ワシントン・ウィザーズから1巡目9位で指名されました。
NBAドラフトは世界中のトップ選手が集まる場所。
その中で日本人選手が1巡目、それもトップ10で指名されたこと自体が歴史的な出来事でした。
その後、ロサンゼルス・レイカーズなどで実績を積み、2026年にはロサンゼルス・クリッパーズと2年総額2800万ドルで契約。
単純に2年で割ると、
年平均1400万ドル。
1ドル157円で計算すると、
約21億9800万円。
ほぼ「年俸22億円」です。
しかも、これはスポンサー収入などを含めた「年収」ではなく、NBAから支払われる選手としてのサラリーです。
日本人選手がNBAでこれほど大きな契約を勝ち取る時代になったことに、改めて驚かされます。
八村塁選手の年収やNBAでの年俸、日本とは桁違いの生活については、こちらの記事で詳しく紹介しています。
→【内部リンク:八村塁の年収記事はコチラ】
2位・渡邊雄太|最高年俸は3~4億円規模!ドラフト外から這い上がった
そして、八村塁選手とはまったく違う道からNBAで成功したのが、渡邊雄太選手です。
数字だけを見ると、八村選手の約22億円に対して、渡邊選手のNBAでの最高年俸は3~4億円規模。
かなり差があります。
しかし個人的には、渡邊雄太選手のNBAでの歩みを知れば知るほど、
「この年俸を勝ち取ったこと自体が、とんでもなくすごい」
と感じます。
渡邊雄太はドラフト指名されていない
八村塁選手がドラフト1巡目9位という高い評価でNBA入りしたのに対して、渡邊雄太選手は2018年のNBAドラフトで指名されませんでした。
それでもNBAへの挑戦を続け、メンフィス・グリズリーズと2Way契約。
NBAとその下部リーグであるGリーグを行き来しながら、少しずつ自分の居場所を作っていきました。
さらにトロント・ラプターズでも2Way契約からスタートし、2021年にはついに**NBAの本契約(スタンダード契約)**を獲得しています。
ブルックリン・ネッツ時代には、3ポイントシュート成功率で一時リーグトップに立つなど存在感を発揮。
2023年にはフェニックス・サンズと2年総額約500万ドルの契約を結びました。
平均年俸は約250万ドル。
当時の為替レートによって変わりますが、日本円では3億円台後半にもなる規模です。
「ドラフト外」から億単位のNBA選手へ
ここが渡邊雄太選手のすごさではないでしょうか。
ドラフトで指名されなかった選手が、
2Way契約
↓
NBAで出場機会をつかむ
↓
本契約
↓
複数のNBAチームでプレー
↓
年俸数億円規模
まで這い上がったのです。
渡邊選手はNBAで6シーズンを戦いました。
NBAには世界中から毎年、新しい才能が入ってきます。
そこで何年も契約を勝ち取り続けるには、得点力だけではなく、ディフェンスや3ポイント、運動量など「チームに必要とされる武器」が求められます。
渡邊雄太選手がNBAで評価された身体能力やプレースタイルについては、理学療法士の視点からこちらの記事でも詳しく考察しています。
→【内部リンク:渡邊雄太の年収・身体能力記事はコチラ】
3位・河村勇輝|172cmでNBAのコートに立ったこと自体がすごい
河村勇輝選手もまた、八村塁選手とはまったく違うルートでNBAへたどり着いた選手です。
河村選手は2024年、メンフィス・グリズリーズとエグジビット10契約を結び、その後2Way契約を勝ち取りました。
2024-25シーズンの2Way契約は約57万8577ドル規模とされています。
そしてNBA公式戦22試合に出場。
NBAでプレーした日本人選手の一人となりました。
河村選手の身長は172cm。
NBAでは2mを超える選手も珍しくありません。
その世界で172cmの日本人選手が契約を勝ち取り、実際にNBAの公式戦に出場したという事実だけでも驚異的です。
2025年にはシカゴ・ブルズとも2Way契約を結ぶなど、NBAへの挑戦を続けてきました。
そして2026年8月現在は八村塁選手と同じロサンゼルス・クリッパーズでNBAへの挑戦を続けています。
年俸という数字では八村選手や渡邊選手には及びません。
しかし、身体的な条件を考えれば、
「172cmでNBAまでたどり着いた」
という河村選手の価値は、年俸だけでは到底測れないものだと思います。
→【内部リンク:河村勇輝の身体考察記事はコチラ】
4位・田臥勇太|日本人で初めてNBAの扉を開いた
そして忘れてはいけないのが田臥勇太さんです。
2004年11月3日、フェニックス・サンズの選手としてNBA公式戦に出場。
日本人として初めてNBAのコートに立った選手となりました。
今では八村塁選手や渡邊雄太選手、河村勇輝選手がNBAでプレーしていますが、当時はまだ、
「日本人がNBAでプレーする」
こと自体がほとんど想像できなかった時代です。
田臥さんはNBA公式戦4試合に出場。
記録上、2004-05シーズンに実際に受け取ったNBAサラリーは約10万8066ドルとされています。
八村塁選手の現在の年俸と比較すれば大きな差があります。
しかし、田臥さんが最初にNBAの扉を開いたからこそ、その後に続く日本人選手たちが現れました。
年俸では測れない、日本人NBA史に残る存在です。
そして今回の日本対カタール戦では、田臥勇太さんがアスリート解説を務めます。
日本人初のNBA選手が、八村塁選手や河村勇輝選手らが戦う日本代表を解説する。
そう考えると、約20年で日本バスケットボール界がどれほど変わったのかを感じます。
→【内部リンク:田臥勇太の解説活動や現在・経歴プロフ記事はコチラ】
馬場雄大もNBAと契約!公式戦には届かなかった
今回のランキングには入れていませんが、NBA球団との契約までたどり着いた日本人選手がほかにもいます。
その一人が馬場雄大選手です。
馬場選手は2019年、ダラス・マーベリックスとエグジビット10契約を結びました。
契約上は1年約89万8310ドルでしたが、保証額は0ドル。
開幕前にウェイブ(契約解除)されたため、この金額をNBAの「年俸」として受け取ったわけではありません。
しかし、そこでアメリカ挑戦が終わったわけではありません。
その後はマーベリックス傘下のGリーグ、テキサス・レジェンズでプレー。
2022年には本人もInstagramで「今シーズン再びTexas legendsでプレイすることになりました」と報告しています。
NBA公式戦出場には届きませんでしたが、NBA球団との契約を勝ち取り、その後もGリーグでNBAを目指して挑戦を続けました。
「NBA公式戦には出場していない」という結果だけでは見えない、長い挑戦があった選手です。
ちなみに馬場雄大選手と八村塁選手は、富山市立奥田中学校の先輩・後輩。
馬場選手が2学年上にあたります。
2026年8月24日放送の『しゃべくり007』でも、2人の中学時代の関係が紹介されました。
当時からバスケットボールで活躍していた馬場選手は、八村選手が周囲から悪い方向へ誘われないよう気にかけていた先輩でもあったそうです。
八村選手がバスケットボールを始めるきっかけや、馬場選手との中学時代のエピソードについては、こちらの記事で詳しく紹介しています。
→【内部リンク:八村塁の出身中学・高校・学生時代の記事】
同じ富山の中学校で過ごした2人が、その後ともにNBAへの挑戦にたどり着き、日本代表でも一緒にプレーすることになったと考えると驚きですね。
富永啓生もNBA球団とエグジビット10契約
富永啓生選手もNBAへの挑戦を経験しています。
富永選手は高校時代の2019年、NBAとFIBAが世界各地で開催する「Basketball Without Borders」に参加。
本人もInstagramで「もっともっと練習して成長していきます」と投稿していました。
その後アメリカへ渡り、ネブラスカ大学などでプレー。大学バスケで経験を積み、2024年にはインディアナ・ペイサーズとの契約までたどり着きました。
契約上の金額は1年約115万7153ドルでしたが、こちらも保証額は0ドルで、翌日にウェイブされています。
そのため、
「115万ドル=富永選手がNBAから受け取った年俸」
ではありません。
NBAでは「契約した」というニュースだけでは、その金額がそのまま保証されるとは限らないのです。
高校時代に「もっともっと練習して成長していきます」と記していた富永選手が、その5年後にはNBA球団との契約までたどり着いたことになります。
一方、NBA球団と契約しても、開幕ロスターに残り、さらに公式戦に出場するにはもう一つ大きな壁があります。
それだけNBAの世界が厳しいことも、日本人選手たちの挑戦がどれほどすごいことなのかも分かります。
NBAの「本契約」「2Way」「エグジビット10」は何が違う?
日本人選手の年俸を比較するときに知っておきたいのが、NBAにはさまざまな契約形態があることです。
大まかに整理すると、
| 契約 | 特徴 |
| NBA本契約 | NBAロスターに入る通常の契約 |
| 2Way契約 | NBAとGリーグの両方でプレーする選手向け |
| Exhibit 10 | トレーニングキャンプ参加などを想定した無保証契約 |
特に注意したいのがエグジビット10契約です。
「NBAチームと1億円以上の契約!」
と数字だけを見ると、すでに1億円を受け取ったように感じます。
しかし、馬場雄大選手や富永啓生選手のケースのように、契約額が保証されていないことがあります。
つまり、
NBA球団と契約する
↓
開幕ロスターに残る
↓
NBA公式戦に出る
↓
何年もNBAで契約を勝ち取り続ける
それぞれに非常に高い壁があるのです。
そう考えると、日本人選手たちが歩いてきた道のすごさがさらに分かります。
八村塁の年俸22億円はやっぱりすごい!でも渡邊雄太もすごかった
こうして日本人選手を比較すると、八村塁選手の現在の年俸約22億円がどれほど突出した金額なのかが分かります。
日本人としてNBAに入っただけではありません。
ドラフト1巡目9位で指名され、NBAで何年も実績を残し、その結果として現在の市場価値を勝ち取っています。
まさに世界最高峰のリーグで評価された金額です。
ただ、今回調べていて改めて感じたのが、
渡邊雄太選手も、とんでもなくすごかった
ということ。
八村選手にはドラフト1巡目という入口がありました。
一方、渡邊選手はドラフト外。
2Way契約から一つひとつ出場機会をつかみ、本契約を勝ち取り、NBAで6シーズンを戦いました。
最終的には年俸数億円規模の契約を得ています。
数字だけを並べれば八村選手との差は大きく見えます。
しかし、そこに至るまでのルートを知ると、単純に年俸だけでは比較できないすごさがあります。
そして、それは田臥勇太さんや河村勇輝選手にも同じことが言えるのではないでしょうか。
まとめ|年俸には順位があっても、日本人選手たちの挑戦には順位をつけられない
今回は、NBAを経験した日本人選手の最高年俸を比較しました。
金額だけを見ると、現在の八村塁選手の年俸約22億円が圧倒的です。
しかし、日本人選手のNBAへの歩みを振り返ると、それぞれ違ったすごさがありました。
田臥勇太さんは、日本人として初めてNBAの公式戦に出場。
渡邊雄太選手は、ドラフト外から2Way契約を経て本契約を勝ち取り、NBAで6シーズンを戦いました。
八村塁選手は、ドラフト1巡目9位からNBAの主力選手へ成長し、年俸20億円を超える大型契約へ。
河村勇輝選手は、172cmというNBAでは非常に小柄な身体でNBA公式戦出場を実現しました。
さらに馬場雄大選手、富永啓生選手もNBA球団との契約までたどり着いています。
年俸という数字には順位をつけられます。
しかし、それぞれ時代も、NBAへの入り方も、身体的な条件も違います。
選手たちの挑戦そのものに順位をつけることはできません。
田臥勇太さんが最初の扉を開き、渡邊雄太選手がドラフト外から道を切り拓き、八村塁選手が日本人選手の市場価値をさらに大きなところまで押し上げました。
そして河村勇輝選手ら、次の世代もその道を進んでいます。
2026年8月31日の日本対カタール戦では、そんな日本人NBA経験者たちが日本代表に集結します。
年俸を知ったうえで試合を見ると、また違った意味で選手たちのすごさを感じられそうですね。
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