2026年10月15日放送のNHK『あしたが変わるトリセツショー』では、「知らなきゃ損する!薬とのつきあい方」が特集されました。
今回のテーマは、身近な市販薬に潜む落とし穴や、薬剤師の知られざる仕事、そして命を守る「お宝アイテム」について。
番組では、市販薬の飲み合わせで激しい動悸に襲われた男性や、痛み止めを使い続けて腸から出血した女性の事例が紹介されました。
さらに、薬剤師が薬を渡すだけではない理由や、災害時にお薬手帳が役立った実例も登場。
この記事では、番組で紹介された3つのトリセツを中心に、薬との上手なつきあい方をまとめます。
トリセツショー「薬とのつきあい方」3つのポイントまとめ
今回の番組で紹介された3つのトリセツはこちらです。
| トリセツ | 番組で紹介された内容 |
|---|---|
| トリセツ01 | 身近な市販薬にも落とし穴が!成分の重なり・相互作用に要注意 |
| トリセツ02 | 市販薬に潜む落とし穴はほかにも!自己判断で使い続けるリスク |
| トリセツ03 | 薬や治療の不安は相談すべし!薬剤師をもっと頼ろう |
さらに、番組では命を守るお宝アイテム「お薬手帳」も紹介されました。
今回の重要なポイントは、次の4つです。
- 市販薬でも薬同士や飲み物との組み合わせに注意する
- 症状が改善しないときは、自己判断で薬を使い続けない
- 薬剤師には薬のことだけでなく、治療や生活の悩みも相談できる
- お薬手帳に情報をまとめ、持ち歩くことが命を守ることにつながる
それぞれ詳しく紹介します。
トリセツ01|身近な市販薬にも落とし穴が!成分の重なり・相互作用に要注意
番組の「お薬ミステリーファイル①」では、20代男性の井上さんの事例が紹介されました。
仕事で忙しい井上さんは、花粉症の症状に加えて風邪の症状もあったため、市販の風邪薬と鼻炎薬を一緒に服用。
その後、突然激しい動悸に襲われ、動けなくなってしまったそうです。
風邪薬と鼻炎薬で同じ働きの成分が3つ重複!
井上さんが服用したのは、「速く効く」と書かれた風邪薬と、花粉症に対する鼻炎薬でした。
ところが、2つの市販薬には、同じ働きをする成分が3つも重なっていたのです。
番組では、自律神経に影響する成分の作用が重なり、動悸につながったと説明されました。
これが、1つ目の落とし穴です。
落とし穴①:薬同士の飲み合わせ
市販薬は商品名や目的が違っていても、同じ働きをする成分が含まれている場合があります。
風邪薬、鼻炎薬、せき止めなどを組み合わせるときには、成分の重複に注意が必要です。
コーヒーのカフェインも動悸に影響
井上さんは薬を飲む前に、ゆで卵や卵サンドとともにコーヒーを飲んでいました。
番組では、このカフェインも動悸に影響したと紹介されました。
落とし穴②:薬と飲み物の飲み合わせ
一部の市販薬にはカフェインが含まれており、コーヒーやエナジードリンクなどと組み合わせると、カフェインの作用が強く出る場合があります。
番組では、薬を飲むときの飲み物についても紹介されました。
| 飲み物 | 番組で紹介された注意点 |
|---|---|
| 水・ぬるま湯 | 薬を飲むときの基本 |
| 麦茶 | カフェインがなく、比較的リスクが少ない |
| 緑茶 | カフェインの摂りすぎに注意 |
| コーヒー | 薬によってはカフェインの作用が重なる |
| オレンジジュース | 薬によっては飲む時間を空ける必要がある |
| グレープフルーツジュース | 一部の薬では数日間影響が続く場合も |
| お酒 | 薬との飲み合わせに注意が必要 |
薬は基本的に水やぬるま湯で飲み、気になる飲み合わせは薬剤師に確認しましょう。
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トリセツ02|市販薬に潜む落とし穴はほかにも!自己判断で使い続けるリスク
番組の「お薬ミステリーファイル②」では、市販の痛み止めを約2週間使い続け、腸から出血した女性の事例が紹介されました。
今回の落とし穴は、自己判断で薬を使い続けてしまったこと。
使用していた薬の説明書には、服用期間の目安として「3〜5日間」と記載されていました。
市販薬でも、使い方によっては重大な副作用につながることがあります。
症状が改善しないときは、薬を使い続けず、医師や薬剤師に相談することが大切です。
詳しい経緯や痛み止めが腸からの出血につながる仕組みは、別の記事で解説しています。
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【トリセツショー】市販薬の落とし穴とは?危険な飲み方と注意点を解説

トリセツ03|薬や治療の不安は相談すべし!薬剤師をもっと頼ろう
今回の番組では、薬剤師の意外な仕事も紹介されました。
薬剤師というと、処方された薬を袋に入れて渡す人というイメージがあるかもしれません。
しかし、実際には、医師の処方を薬の専門家として確認する重要な役割を担っています。
薬剤師は患者の健康を守る「最後の砦」
医師が診断や治療方針を決めるのに対し、薬剤師は薬の安全性を確認します。
例えば、
- 薬の種類や量は適切か
- 同じ薬が複数の病院から処方されていないか
- 飲み合わせに問題はないか
- 患者の生活習慣に合っているか
- 副作用につながるリスクはないか
といった点を確認しています。
番組では、ゴルフをする患者さんの湿布薬の事例も紹介されました。
一部の湿布薬には、使用中や使用後に日光を浴びると光線過敏症を起こすおそれがあります。
そこで薬剤師が患者の生活習慣を確認し、別の湿布薬が適切ではないかと考えたケースです。
薬剤師が患者に詳しく質問するのには、こうした理由があるのですね。
薬剤師は薬を袋に入れるだけ?待ち時間の裏にある仕事
番組では、薬剤師からの率直な声も紹介されました。
SNSなどで、
「薬を袋に入れるだけの仕事」
「簡単な仕事なのに待たされる」
といった言葉を目にして、悲しい気持ちになるという声です。
一方で、患者側にも「30分待ったあとに詳しい説明を聞くのはしんどい」という本音があります。
石原さとみさんも、過去に薬剤師役を演じた経験から、薬剤師側の気持ちに共感していました。
薬を渡すまでの時間には、処方内容や飲み合わせを確認する大切な仕事があることが分かります。
薬剤師の意外な仕事!残薬整理とフレイル予防への支援
薬剤師の仕事は、処方された薬の確認だけではありません。
番組では、大量の薬を管理できなくなっていた80代男性の事例も紹介されました。
薬を飲みたいのに、探せなくて飲めない
この男性は、複数の病院を受診するうちに薬が増え、管理が難しくなっていました。
自宅には大量の残薬があり、本人は薬を飲みたいと思っていても、必要な薬を探すことが大変で、飲めなくなっていたそうです。
そこで薬剤師が行ったのが、薬の整理と服薬支援です。
- 余っている薬を確認する
- 必要な薬を整理する
- 同じタイミングで飲む薬を一包化する
- お薬カレンダーにセットする
- 本人が管理しやすい方法を考える
一包化や管理支援は、条件や薬局によって費用がかかる場合もあります。
薬が増えるとフレイルにつながることも?
番組では、薬の種類が6〜7種類以上になると、薬物有害事象が増える傾向があることも紹介されました。
薬の影響によって、ふらつきや眠気、食欲低下などが起こると、活動量が減ったり、転倒しやすくなったりする可能性があります。
こうした変化が、フレイルにつながるケースもあるのです。
理学療法士としても、薬の影響による身体機能の変化は見逃せないポイントだと感じました。
ただし、薬の種類が多いことだけで問題があるとは限りません。
必要な薬を自己判断で減らしたり中止したりせず、医師や薬剤師に相談することが大切です。
薬剤師には何を相談できる?質問リストと無料相談
番組で紹介された薬剤師の願いは、「もっと相談してほしい」ということでした。
薬のことだけでなく、主治医に聞けなかったことや、生活の中で困っていることも相談してほしいそうです。
薬剤師への質問リスト
番組では、慶應義塾大学薬学部の医薬品情報学講座が制作した質問リストが紹介されました。
| 分野 | 相談できること |
|---|---|
| 薬と治療 | 薬の効き目、検査結果、体調の変化、治療への不安 |
| 薬の飲み方・使い方 | 飲み忘れ、残薬、飲みにくさ、市販薬やサプリメントとの併用 |
| 生活と健康情報 | 日常生活との両立、病気への不安、健康情報、地域の支援 |
例えば、次のような相談もできます。
- 「薬を飲み忘れたらどうしたらいい?」
- 「薬がたくさん余っている」
- 「サプリメントと一緒に飲んでも大丈夫?」
- 「先生に聞けなかったことがある」
- 「薬を飲む時間が生活に合わない」
必要に応じて、ほかの医療機関や支援機関につないでくれることもあります。
▶薬剤師への質問リストはこちら(外部リンク)
薬を買う前の相談は無料!
番組では、薬局で薬を買う前に薬剤師に相談することは無料だと紹介されました。
「この薬でいいのかな?」
「ほかの薬と一緒に使って大丈夫?」
と迷ったときにも、気軽に相談できるのはありがたいですね。
なお、一般的な購入前の相談と、費用が発生する個別のサービスは異なります。
また、番組に登場した「わたなべさん薬局」では、馬刺しを販売しているという意外な取り組みも紹介されました。
タンパク質の摂取を意識してもらうだけでなく、利用者が気軽に立ち寄り、薬剤師に話しかけやすい雰囲気をつくる工夫でもあるそうです。
トリセツショーのお宝アイテムは「お薬手帳」!
今回の番組で紹介された、命を守るお宝アイテムの正体は、お薬手帳でした。
お薬手帳には処方薬だけでなく、市販薬やサプリメントの情報も記録できます。
番組では、2024年の能登半島地震で、お薬手帳が必要な薬の確保に役立った事例も紹介されました。
命を守る秘訣は、「お薬手帳に情報をまとめて、持ち歩くこと」。
お薬手帳の作り方や便利な使い方、災害時の具体的なエピソードは、別の記事で詳しく紹介しています。
▶あわせて読みたい!
【トリセツショー】お薬手帳はなぜお宝アイテム?便利な使い方と活用法

まとめ|薬剤師を頼り、お薬手帳を活用しよう
2026年10月15日放送の『あしたが変わるトリセツショー』では、薬との上手なつきあい方が紹介されました。
今回のポイントはこちらです。
- トリセツ01: 市販薬は成分の重複や飲み合わせに注意する
- トリセツ02: 症状が改善しないときは自己判断で薬を使い続けない
- トリセツ03: 薬や治療の不安は薬剤師に相談する
- お宝アイテム: お薬手帳に情報をまとめ、持ち歩く
市販薬は身近で便利ですが、使い方によっては思わぬリスクにつながることもあります。
また、薬剤師は薬を渡すだけでなく、飲み合わせの確認や残薬整理、服薬支援など、患者の健康を守る重要な役割を担っています。
薬を使うときに迷ったら、一人で判断せず薬剤師に相談することが大切ですね。
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