2026年7月16日放送の『あしたが変わるトリセツショー』では、「すい臓がん対策のトリセツ」が特集されます。
すい臓がんは、がんの中でも特に発見が難しく、進行してから見つかるケースが多い病気です。
一方で、1cm以下の超早期の段階で発見できた場合、5年生存率は約80%とも言われています。
今回の番組では、全国の専門医への取材をもとに、「すい臓がん危険度チェックシート」が紹介される予定です。
この記事では、
- トリセツショーで紹介される「すい臓がん危険度チェックシート」
- 早期発見が大切な理由
- 理学療法士として感じること
についてまとめます。
トリセツショーで紹介!「すい臓がん危険度チェックシート」とは?
番組では、すい臓を専門とする医師の協力のもと、「すい臓がん危険度チェックシート」が紹介されました。
すい臓がん危険度チェックシート
- 親・きょうだいに、すい臓がんを経験した人が1人いる(1点)
- 親・きょうだいに、すい臓がんを経験した人が2人以上いる(2点)
- 原因不明の腹痛がある(2点)
- 原因不明の背中の痛みがある(2点)
- ダイエットをしていないのに体重が減少した(2点)
- 白目が黄色くなった(黄疸)(3点)
- 生活習慣を変えていないのに糖尿病になった、または悪化した(3点)
- 喫煙している(1点)
- 飲酒日に1日あたり3合以上飲んでいる(1点)
- 肥満である(BMI30以上)(1点)
- 検診や病院などで、すい臓の異常を指摘されたことがある(3点)
判定の目安
合計3点以上の方は、内科(できれば消化器内科)の受診がおすすめされています。
※このチェックシートは、すい臓がんのリスクを確認するための目安であり、診断を行うものではありません。気になる症状がある場合は、早めに医療機関へ相談しましょう。
すい臓がんは、
- 胃が痛い
- 明らかな出血がある
- 強い痛みが続く
といった分かりやすい症状が出にくいことで知られています。
そのため、「病院へ行くほどではないかな」と受診が遅れ、発見時には進行しているケースも少なくありません。
だからこそ、自分自身で危険因子を知り、定期的にチェックすることが大切になります。
理学療法士の経験談|家族のすい臓癌が分かったきっかけ
私の父は、すい臓を患いました。
発見のきっかけは、父が「いつもと違うお腹の痛みがある」と開業医に受診に行ったことです。
診察では、明らかな病名がわかるほどの状況ではなかったので、そのままお腹に効く整腸剤が処方されて診察が終わろうとしたのですが、
「お腹の痛みはいつもと違う、おかしいから大きい病院で検査してほしい」
と父が自分の言葉で直接先生にお願いして、なんとか近くの大学病院に紹介してもらいました。
そして、膵臓がんによる腹痛だったことが判明しました。
結果的に、膵臓がんを見つけてもらえたきっかけは、父本人の痛みの感覚が「いつもと明らかに違う」ことにあったのです。
私の父は、数回の手術を経ましたが、最終的にはステージ4となり肝転移がわかってそれ以上の治療が出来ない状態になりました。
比較的早い段階で見つけることができた父の膵臓がんでしたが、もしもっと早くに見つけることが出来ていたら、と思うことは今でもあります。
今回の『危険度チェックリスト」をぜひ参考にしつつ、見つかりにくいと言われる膵臓癌を早期発見できることが、なにより大事だと思いました。
なぜ膵臓がんは「見つかりにくい」がんと言われるの?
すい臓は、胃のさらに奥、背中側に位置する臓器です。
身体の深い場所にあるため、小さな変化があっても自覚症状として現れにくく、検査でも発見が難しいことがあります。
また、初期症状として知られているものも、
- 食欲低下
- 体重減少
- 背中の痛み
- 倦怠感
- 糖尿病の悪化
など、日常的によくみられる症状と区別がつきにくいものが多いのが特徴です。
そのため、
「年齢のせいかな」
「疲れているだけかな」
と見過ごされてしまうこともあります。
早期発見が大事な理由|1cm以下なら5年生存率80%も
すい臓がんは、進行してから見つかるケースが多い一方で、超早期に発見できた場合は予後が大きく変わることが知られています。
番組によると、
1cm以下の早期すい臓がんでは5年生存率が約80%
とされています。
これは、一般に「予後が悪いがん」というイメージの強いすい臓がんの中では、非常に大きな希望と言える数字です。
そのため近年は、
- 高リスクの方への定期検査
- 危険因子の把握
- 超早期発見を目指した取り組み
が全国で進められています。
膵臓がんを超早期発見するための第一歩とは?
膵臓がんは、症状が出にくく、自分では気づきにくい病気です。
そのため今回の『トリセツショー』では、危険度チェックシートを活用し、まずはリスクを知ることの重要性が紹介されました。
① まずは内科(できれば消化器内科)を受診する
危険度チェックシートで3点以上になった場合は、近隣の内科(できれば消化器内科)への受診が勧められています。
受診の際には、
- 該当したチェック項目
- 気になっている症状
- 家族歴
などをメモして持参すると、医師にも正確に伝えやすくなります。
② 問診や血液検査、腹部エコーで確認する
番組では受診後は、
- 問診
- 血液検査
- 腹部エコー検査
などを行い、膵臓に異常がないかを確認します。
腹部エコーは、身体への負担が少なく、痛みもない安全な検査です。
また、膵臓だけでなく肝臓や胆のうなど周囲の臓器も同時に確認できるため、消化器の症状がある際の最初の検査として広く行われています。
③ 必要に応じて専門病院で精密検査へ
問診や検査で異常が疑われた場合は、専門病院でさらに詳しい検査が行われます。
膵臓がんは、早期発見によって治療の選択肢や予後が大きく変わる病気です。
少しでも気になる症状がある場合は、早めに医療機関へ相談することが大切になります。
かかりつけ医と専門病院が連携する「尾道方式」
番組では、広島県尾道市で行われている「尾道方式」という取り組みも紹介されました。
これは、
- 地域のかかりつけ医
- 消化器専門医
- 中核病院
が連携しながら、膵臓がんを早期発見する地域医療システムです。
膵臓がんは症状が出にくく、一般的な検査だけでは見つけにくいことも少なくありません。
だからこそ、
「何かおかしい」
という患者さんの違和感や、かかりつけ医の気づきを、専門病院の精密検査につなげる仕組みが重要になります。
「見つかったら終わり」ではなく、「早く見つける時代へ」
膵臓がんは、今でも予後が厳しい病気として知られています。
しかし今回の番組を通して感じたのは、
「見つかったら終わり」ではなく、
「早く見つければ未来を変えられる病気になりつつある」
ということでした。
危険度チェックシートや地域連携、そして精密検査。
こうした取り組みが広がることで、一人でも多くの方が早期発見につながることを願っています。
番組に出演した主な医師と専門分野
NHK『あしたが変わるトリセツショー』の「すい臓がん対策」の回では、すい臓がんの「超早期発見」に尽力する複数の専門医が出演し、早期発見の秘策や独自の検診システムが紹介されました。
番組内で紹介された主な医師と取り組みは以下の通りです。
井上匡央(いのうえ まさひろ)医師
- 所属: 愛知医科大学 肝胆膵内科 准教授
- 役割:
- 膵臓がんの早期診断のエキスパートとして、番組内の医学的な解説を担当されました。
- また、今回紹介された「すい臓がん危険度チェックシート」の監修・作成にも協力されています。
花田敬士(はなだ けいじ)医師
- 所属: JA尾道総合病院 副院長
- 役割:
- 広島県尾道市で長年続けられている「尾道方式」の中心人物として紹介されました。
- 「尾道方式」とは、以下の組織が膵臓がんの早期発見を目指す地域医療システムです。
- かかりつけ医
- 消化器専門医
- 中核病院
- 膵臓がんは症状が出にくいため、地域全体で患者さんを見守る仕組みづくりが重要だとされています。
その他、番組の放送を見て追記していきます。
理学療法士として、そして家族として伝えたいこと
私は理学療法士として20年近く、医療や介護の現場に関わってきました。
そして家族としても、父をすい臓がんで亡くしています。
父は抗がん治療や手術を受けましたが、その後、肝転移が判明し、自宅で過ごす時間を大切にする選択をしました。
だからこそ私が強く感じるのは、
「何となくおかしい」という本人の感覚は、とても大切なサインなのではないか
ということです。
もちろん、腹痛や体重減少のすべてが大きな病気につながるわけではありません。
それでも、
- 最近急に痩せてきた
- 食欲が落ちた
- 血糖値が急に悪くなった
- 以前と何か違う
- 自分でも説明できない違和感がある
そんな身体からの小さなサインを、どうか軽く考えないでほしいと思います。
膵臓がんは「見つかりにくいがん」と言われています。
だからこそ、本人や家族が感じる違和感や、「いつもと違う」という感覚が、早期発見につながることもあります。
今回の『すい臓がん危険度チェックリスト』が、ご自身や大切な家族の健康について考えるきっかけになれば幸いです。
まとめ
今回は『あしたが変わるトリセツショー』で紹介される「すい臓がん対策のトリセツ」についてまとめました。
すい臓がんは発見が難しい病気ですが、早期発見によって未来が大きく変わる可能性があります。
番組で紹介される危険度チェックシートも活用しながら、ぜひ一度ご自身やご家族の健康について考えるきっかけにしてみてください。
放送後は、番組で紹介された危険因子や検査方法についても追記予定です。


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