2026年9月に開催されている愛知・名古屋アジア大会2026。
競泳女子で驚異的な活躍を見せているのが、35歳の鈴木聡美選手です。
女子50m平泳ぎでは、29秒91の日本新記録で銀メダルを獲得。
さらに女子100m平泳ぎでも、1分5秒83の大会新記録で銀メダルを獲得しました。
「35歳でメダルってすごい!」
と思ったのですが、調べてみると驚いたのは年齢だけではありません。
鈴木聡美選手は、ベテランとして競技を続けているだけではなく、30代になってからもトレーニングや泳ぎ方を変え、記録を伸ばし続けている選手でした。
そこで今回は、
- 鈴木聡美選手はなぜ35歳でも速いのか
- どんなトレーニングをしているのか
- 30代になって変えたこと
- 35歳で日本新記録を出せた理由
について、現役理学療法士の視点も交えながら、わかりやすくまとめます。
鈴木聡美が35歳で銀メダル!日本新記録を更新
鈴木聡美選手は、2026年9月20日に行われたアジア大会・女子50m平泳ぎ決勝で、
29秒91の日本新記録
をマークし、銀メダルを獲得しました。
これまでの日本記録は、鈴木選手自身が持っていた30秒10。
35歳7か月で自身の記録を0秒19更新し、日本女子として初めて29秒台に突入しました。
しかも、これで50m平泳ぎではアジア大会5大会連続メダルです。
さらに9月23日の女子100m平泳ぎでも、
1分5秒83の大会新記録で銀メダル
を獲得。
今大会だけで2つの銀メダルを獲得し、アジア大会の通算メダル数は11個となりました。
「35歳でも現役」というだけでも驚きますが、鈴木選手の場合はそれだけではありません。
35歳になった今も、記録そのものを伸ばしているのです。
鈴木聡美はなぜ35歳でも速い?
では、なぜ鈴木聡美選手は35歳になっても日本トップレベルで泳ぎ続けられるのでしょうか。
これまでのインタビューなどを調べると、いくつかのポイントが見えてきます。
- 30歳前後から筋力トレーニングを本格化
- 筋力を「泳ぎ」に生かす方法を試行錯誤
- 年齢に合わせて睡眠や疲労回復も重視
- ベテランになってもフォームを変え続ける
- 「過去の自分を超える」ことを目標にしている
特に興味深いのが、30代になってからも身体づくりを変えていることです。
30歳前後から筋力トレーニングを本格化
鈴木聡美選手は、2020年ごろから平泳ぎに特化した筋力トレーニングに本格的に取り組むようになったといいます。
取り入れてきたのは、
- スクワット
- レッグプレス
- 懸垂
など。
水泳というと、ひたすらプールで泳いでいるイメージがあるかもしれません。
しかし鈴木選手は、水中での練習だけでなく、陸上で身体そのものの出力を高めるトレーニングにも取り組んできました。
そして、その成果が記録として表れ始めたのは2023年ごろだったといいます。
つまり、30歳を過ぎて新しいトレーニングに取り組み、数年かけて身体を変えてきたということになります。
筋肉をつけるだけではない!「泳ぎにつなげる」ことを重視
鈴木聡美選手のトレーニングで、個人的に特に興味深かったのがここです。
単純に、
「筋肉をつければ速くなる」
と考えているわけではありません。
筋力トレーニングで得た力を、
「どうすれば実際の泳ぎの中で使えるのか?」
という試行錯誤を続けてきました。
理学療法士として興味深いポイント
これは理学療法士として見ても、とても興味深い部分です。
筋力が強くなったからといって、必ずしもスポーツのパフォーマンスがそのまま向上するとは限りません。
大切なのは、
「獲得した筋力を実際の動作の中でどう使うか」
ということ。
例えばスクワットで脚の筋力が向上しても、その力を平泳ぎのキックやスタート動作の中で効率よく発揮できなければ、タイムには直接つながりません。
鈴木選手が筋力トレーニングを行うだけでなく、その力を泳ぎにつなげる方法を試行錯誤してきたことは、35歳になった現在も記録を伸ばしている理由のひとつなのかもしれません。
35歳でもフォームを変える!アジア大会直前にも修正
さらに驚くのが、鈴木聡美選手はベテランになった現在も泳ぎ方を変え続けていることです。
今回のアジア大会前にも、スタート姿勢や入水する軌道を修正。
さらに50m平泳ぎでは、予選を泳いだあとにも、
「もう少しパワフルさが必要」
と判断し、決勝に向けて腕の使い方を変更しています。
具体的には、水をかく際に肘を立てる動作を加えました。
そして、その決勝で出たタイムが、
29秒91の日本新記録。
35歳のベテラン選手が、大会中にもフォームを修正して日本記録を更新したことになります。
長年続けてきたフォームを変えるのは簡単なことではありません。
それでも自分の身体や泳ぎを分析し、新しい動きを取り入れ続けているところにも、鈴木選手の強さがあるように感じます。
30代になって睡眠や疲労回復も重視
鈴木聡美選手は30歳を過ぎてから、睡眠や疲労回復についても以前より意識するようになったと語っています。
アスリートに限らず、年齢を重ねると、
「若い頃と同じように動いたら疲れが抜けない」
と感じる人も多いのではないでしょうか。
鈴木選手も年齢による身体の変化を無視するのではなく、睡眠時間を確保し、泳いだ後にはアイスバスや冷たいシャワーを利用するなど、疲労を翌日に残さないためのコンディショニングを意識しています。
さらに食事でも、食べすぎないよう腹八分目を意識し、脂身の多いものを控えるなど、胃腸への負担にも配慮しているそうです。
理学療法士として注目したのは、「鍛える」ことだけでなく「回復する」ところまで身体づくりの一部として考えていることです。
年齢を重ねれば、若い頃とまったく同じ身体ではありません。
だからこそ、ただ練習量を増やすのではなく、睡眠・練習後のケア・食事まで含めて、「次の練習までにどれだけ良い状態へ戻せるか」を大切にする。
こうした自己管理の積み重ねも、鈴木選手が35歳になった現在もトップレベルで戦い、日本記録まで更新できる身体を維持している理由のひとつなのかもしれません。
鈴木聡美は「35歳だから維持」ではなく今も進化している
今回調べてみて、私が一番驚いたのはここでした。
鈴木聡美選手は、
「35歳なのに若い選手についていけている」
という選手ではありません。
35歳で、
- 自身の日本記録を更新
- 日本女子初の50m平泳ぎ29秒台
- 100m平泳ぎでも大会新記録
- アジア大会で2つの銀メダル
という結果を残しています。
つまり、トップレベルを「維持している」というより、今も過去の自分を超えているのです。
2024年パリ五輪には33歳で出場し、女子200m平泳ぎで4位。
そして次の2028年ロサンゼルス五輪では、女子50m平泳ぎが新種目として採用されます。
鈴木選手はロサンゼルス五輪を迎えるときには37歳。
今回29秒台に突入したことで、その舞台も現実的な目標として見えてきました。
まとめ|鈴木聡美が35歳でも速い理由がすごかった
今回は、35歳でアジア大会の銀メダルを獲得した鈴木聡美選手が、なぜ現在も日本新記録を出せるのかについて調べました。
鈴木選手の強さの背景には、
- 30歳前後から筋力トレーニングを本格化
- スクワットやレッグプレス、懸垂などを実施
- 得た筋力を泳ぎにつなげる方法を試行錯誤
- 睡眠や疲労回復も重視
- 35歳になってもフォームを変え続ける
といった取り組みがありました。
35歳でメダルを獲得したことにも驚きましたが、個人的には35歳で日本記録を更新していることにさらに驚きました。
理学療法士としても、年齢だけで身体の可能性を決めるのではなく、身体の使い方やトレーニング方法を工夫し続けることの大切さを改めて感じます。
2028年ロサンゼルス五輪では、女子50m平泳ぎが新たに正式種目となります。
37歳で迎えるロサンゼルス五輪に向けて、鈴木聡美選手がさらにどこまで記録を伸ばしていくのか、これからも注目したいですね。
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