2026-27シーズン、イングランド・プレミアリーグで戦う日本人選手の一人として注目したいのが、コヴェントリー・シティFCの坂元達裕(さかもと たつひろ)選手です。
坂元選手は身長170cm。
大型選手も多いイングランドの舞台で、決して大柄とはいえない身体ながら、鋭い切り返しやドリブルを武器に活躍してきました。
2025-26シーズンにはチャンピオンシップ(イングランド2部)で7ゴールを記録。コヴェントリーは25年ぶりとなるプレミアリーグ復帰を果たし、坂元選手も世界最高峰のリーグへ挑戦することになりました。
そして、坂元選手の経歴を調べてみると、もう一つ気になる言葉がありました。
「山形から世界へ」
坂元選手の出身地は東京都ですが、プロサッカー選手としてのキャリアをスタートさせたのは、モンテディオ山形です。
わずか1年間の在籍ながら、2026年にはモンテディオ山形30周年記念レジェンドマッチにも招かれ、今なお山形のサポーターから愛されている選手でもあります。
今回は、そんな坂元達裕選手の経歴やプロフィール、山形との深いつながりを紹介。
さらにプレー映像を見て感じた、「切り返しの鋭さ」と、なぜかゴールを決められる場所に“そこにいる”ポジショニングの上手さについて、理学療法士の視点から考察します。
坂元達裕は何者?プロフィール
坂元達裕選手のプロフィールはこちらです。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 名前 | 坂元達裕(さかもと たつひろ) |
| 生年月日 | 1996年10月22日 |
| 年齢 | 29歳(2026年8月現在) |
| 出身地 | 東京都 |
| 身長/体重 | 170cm/63kg |
| ポジション | MF |
| 利き足 | 左足 |
| 所属 | コヴェントリー・シティFC |
| 日本代表 | 2021年にSAMURAI BLUE選出 |
坂元選手は、FC東京U-15むさし、前橋育英高校、東洋大学を経て、2019年にモンテディオ山形へ加入しました。
その後はセレッソ大阪、ベルギーのKVオーステンデ、イングランドのコヴェントリー・シティFCと、着実にステップアップしています。
坂元達裕の経歴|山形からセレッソ、そして世界へ
坂元選手のキャリアを時系列で並べると、
FC東京U-15むさし
↓
前橋育英高校
↓
東洋大学
↓
モンテディオ山形
↓
セレッソ大阪
↓
KVオーステンデ(ベルギー)
↓
コヴェントリー・シティFC(イングランド)
となります。
今ではプレミアリーグまでたどり着いた坂元選手ですが、プロとしてのスタート地点はJ2のモンテディオ山形でした。
モンテディオ山形でプロ生活をスタート
2019年、東洋大学からモンテディオ山形へ加入した坂元選手。
プロ1年目ながら、なんとJ2リーグ戦全42試合に出場し7得点を記録しました。
ルーキーイヤーから全試合に出場したことからも、当時からチームに欠かせない存在だったことが分かります。
そして、山形でプレーしたのはわずか1シーズン。
翌2020年には、J1のセレッソ大阪への完全移籍を果たしました。
セレッソ大阪でJ1の主力、日本代表へ
セレッソ大阪でも坂元選手は右サイドを中心に活躍。
2020年にはJ1で33試合2得点、2021年には33試合6得点を記録しました。
そして2021年3月、SAMURAI BLUEに初選出。
最初の代表活動は負傷によって途中離脱となりましたが、同年6月には再び日本代表に招集され、U-24日本代表との一戦で代表選手として初出場を果たしています。
山形でプロデビューしたのが2019年。
そこからわずか2年ほどで、日本代表まで駆け上がったことになります。
ベルギーからイングランドへ
2022年1月には、ベルギー1部のKVオーステンデへ期限付き移籍。
その後、完全移籍へ切り替わり、本格的な海外挑戦が始まりました。
さらに2023年には、イングランドのコヴェントリー・シティFCへ移籍。
そして2025-26シーズン、坂元選手はチャンピオンシップで7ゴールを記録するなど、コヴェントリーの攻撃を支えました。
チームはチャンピオンシップを制し、25年ぶりにプレミアリーグへ復帰。
29歳となった坂元選手も、ついに世界最高峰のプレミアリーグへ挑戦します。
「山形から世界へ」坂元達裕は今も山形で愛される選手
坂元選手について調べていて、とても印象に残ったのがモンテディオ山形との関係でした。
坂元選手が山形に所属したのは、2019年のわずか1シーズンです。
それでも2026年5月、モンテディオ山形はクラブ30周年記念レジェンドマッチに坂元選手を招待。
その発表につけられたタイトルが、
「山形から世界へ」
でした。
さらにクラブは坂元選手を、クラブの歴史を彩りサポーターを熱狂させた「ヒーロー」として紹介しています。
わずか1年間在籍した選手が、それから7年経ってもこうして山形へ迎えられる。
これは、ちょっとグッとくるものがあります。
坂元選手は東京都出身なので、「山形県出身の選手」ではありません。
しかし、プロサッカー選手・坂元達裕が誕生した場所は山形だったともいえるのではないでしょうか。
山形からセレッソ大阪へ。
そこからベルギーへ渡り、イングランドへ。
そして、ついにプレミアリーグへ。
まさに「山形から世界へ」を体現するようなキャリアです。
山形は坂元達裕の「心のホームグラウンド」?
ここからは、あくまで筆者個人の考えです。
アスリートにとって、「自分を信じてくれる場所がある」ことは、とても大きな力になるのではないかと思っています。
調子がいいときだけではなく、遠く離れても、何年経っても応援してくれる人がいる。
そして自分がまだ何者でもなかった頃に、自分を選んでくれたクラブがある。
そんな場所は、選手にとって一つの「心のホームグラウンド」のような存在になるのではないでしょうか。
坂元選手にとって山形が実際にどんな存在なのかは、本人にしか分かりません。
それでも、世界へとステージを上げていった後も、古巣が「山形から世界へ」と送り出し、再びレジェンドとして迎えてくれる関係性は、とても素敵だと感じます。
坂元達裕はなぜ170cmでも世界で活躍できる?理学療法士が考察
坂元選手は身長170cm、体重63kg。
プレミアリーグには大型でフィジカルの強い選手も多く、数字だけを見ると小柄な選手です。
しかしプレー映像を見ていると、単純な身体の大きさとは違う坂元選手の「強さ」が見えてきます。
※ここからは、公開されているプレー映像を見たうえでの理学療法士としての個人的な考察です。
武器① 相手の重心をずらす鋭い「切り返し」
まず目を引いたのが、坂元選手の切り返しです。
もちろんスピードもありますが、単純に相手より速く走って抜き去るというより、相手との間合いを見ながら方向を変えるのがとても上手いように感じました。
サッカーの切り返しでは、一度進んでいる方向への動きを減速し、身体を支えながら重心を別方向へ移し、再び加速する必要があります。
そして重要なのは、自分が素早く方向転換することだけではありません。
相手がどちらへ動こうとしているのかを見ながら、その逆を取ること。
坂元選手のプレーを見ていると、相手が反応したところから逆方向へ切り返し、わずかなスペースを作っているように見える場面があります。
170cmという比較的低い身長も、重心を低く保ちながら素早く方向転換する場面では、一つの特徴として生かされている可能性があります。
身体の大きさで勝負するのではなく、自分の身体をどう使えば相手より一歩先に動けるのか。
そこが坂元選手の強みの一つなのかもしれません。
武器② なぜそこにいる?ゴール前のポジショニング
そして個人的に、切り返し以上に気になったのがこちらです。
坂元選手のゴールシーンをいくつか見ていると、
「なぜ、そこに坂元選手がいるんだろう?」
と思う場面があります。
シュートそのものが上手いのはもちろんですが、ゴールが決まる少し前から見てみると面白い。
ボールの位置だけでなく、味方や相手DFの位置を見ながら、ゴールにつながりそうなスペースへ移動しているように見える場面があります。
つまり、ボールが来てから反応しているのではなく、ボールが来る前から次のプレーを準備している。
ゴール前で「そこにいる」というのは、単なる偶然ではなく、一つの大切な技術なのではないでしょうか。
武器③ 相手の「死角」から現れるのが上手い?
さらに映像を見ていると、相手DFから見えにくい位置に入り、そこからスッと出てくるように感じる場面もありました。
サッカーでは、DFも常にボールと相手選手の両方を見続けられるわけではありません。
相手の背中側や肩の外側など、視野に入りにくい位置へ一度入れば、DFはボールへ視線を向けた瞬間に相手を見失う可能性があります。
坂元選手は、そんな相手の視野から外れる位置=死角を取る動きが上手いのではないかと感じました。
そして、ここで一つ興味深いことがあります。
坂元選手の代名詞ともいえる「切り返し」と、このオフザボールの動き。
一見すると全く違う技術ですが、根っこには共通するものがあるのかもしれません。
ボールを持っているときは、相手の重心の逆を取る。
ボールを持っていないときは、相手の視線の外を取る。
どちらも、相手がどう動くのかを感じながら、**「相手の一歩先を取る」**プレーです。
坂元選手が170cmという身体でヨーロッパの舞台を駆け上がってきた理由は、こうした身体操作や技術、状況判断の積み重ねにもあるのかもしれません。
坂元達裕の日本代表復帰にも期待
坂元選手は、すでに2021年にSAMURAI BLUEへの招集経験があります。
そのため、これから日本代表を目指す「新星」というわけではありません。
しかし当時はJリーグでプレーしていた坂元選手が、現在は29歳でプレミアリーグの舞台までたどり着きました。
プレミアリーグでどのような活躍を見せるのかによっては、再び日本代表候補として注目される可能性もありそうです。
もちろん代表選考は監督やチーム戦術などさまざまな要素によって決まるため、今後どうなるかは分かりません。
それでも、日本代表経験のある選手が、20代後半になってさらに大きな舞台へステップアップしているというのは楽しみです。
まとめ|「山形から世界へ」坂元達裕のプレミアでの活躍に注目
今回は、コヴェントリー・シティFCの坂元達裕選手について、これまでの経歴や山形とのつながり、そしてプレーの強さを理学療法士の視点から考察しました。
坂元選手は東京都出身ですが、プロサッカー選手としてのキャリアをスタートさせたのはモンテディオ山形でした。
2019年、プロ1年目でJ2全42試合に出場。
そこからセレッソ大阪、日本代表、ベルギー、イングランドへとステップアップし、29歳でついにプレミアリーグへ。
決して大柄ではない170cmの身体で世界までたどり着いた背景には、鋭い切り返しだけではなく、相手の重心や視線の逆を取り、ゴールにつながる場所へ入っていく技術もあるように感じます。
そして、世界へ行ってからも「山形から世界へ」と応援してくれる古巣とサポーターの存在。
坂元選手にとって山形がどんな場所なのかは本人にしか分かりませんが、プロとして最初に自分を迎えてくれた場所が、今も変わらず応援してくれているというのは、とても心強いことではないでしょうか。
身体の大きさではなく、自分の持つ強みを生かして世界へ。
2026-27シーズン、プレミアリーグのピッチで坂元達裕選手がどんなプレーを見せてくれるのか、注目したいと思います。
▶あわせて読みたい!
鈴木彩艶が「1番」を付ける意味とは?アストン・ヴィラで正GK争いへ👇
前田大然はなぜ足が速い?理学療法士が「異次元スプリント」の秘密を解説!👇
【PT解説】鈴木彩艶はなぜすごい?読み方・プロフィールと身体能力を解説!👇
【PT解説】佐野海舟のブラジル戦ゴールが凄い!身体能力と移籍金が高騰する理由👇
堂安律はなぜ90分走り続けられる?日本代表を支える驚異の走行距離とフィジカルを理学療法士が解説!👇
竹内涼真と久保建英選手が対談!共通点は「コーチ」、2人のユース時代の違いは?👇
【日本代表】森保監督の半年契約はなぜ?アジア杯まで続投する理由と次期監督へのバトン👇
本田圭佑の監督ライセンス問題を考える|取得方法と「学びは必要、でも5年必要?」という疑問👇
大岩剛監督はなぜ日本代表監督に?経歴・戦術と重用した選手を解説👇











コメント