ワールドカップ2026での堂安律選手のプレーを見て、
「堂安ってずっと走ってない?」
「ゴールやアシスト以外でも評価が高いのはなぜ?」
「ウイングバックってそんなに大変なの?」
と感じた方も多いのではないでしょうか。
実際、堂安選手は今大会でも攻守にわたって右サイドを駆け上がり、日本代表を支える存在として高く評価されています。
渋谷では堂安選手の「時速120kmシュート」を体感できる巨大サイネージも話題となりましたが、あの爆発的なキック力やスタミナはどこから生まれているのでしょうか。
今回は堂安選手のプレーを振り返りながら、理学療法士の視点で「なぜあんなに走れるのか」を考察してみました。
堂安律の評価が高い理由は?ウイングバックという過酷な役割
堂安律選手のプレーを見ていると、
「なぜここまで評価されるのだろう?」
と感じる方もいるかもしれません。
実は堂安選手は、2022年カタールW杯と2026年大会で大きく役割が変わっています。
2022年大会では途中出場から流れを変えるジョーカーとして活躍していましたが、2026年大会ではスタメンのウイングバックとして攻守の要を担っています。
それにもかかわらず走行距離は増加しており、世界トップクラスの運動量を記録しています。
実際に今大会では、
・オランダ戦:約9.58km(75分出場)
・チュニジア戦:約9.46km(74分出場)
を記録。
90分換算では11kmを超えるペースとなり、世界トップレベルのウイングバックと比較しても遜色ない数字です。
この変化こそが、堂安選手が高く評価される理由の一つなのです。
実は堂安選手が担うウイングバックというポジションには、大きな特徴があります。
世界のトップクラブで活躍するウイングバックは、本来サイドバック出身の選手が務めることが一般的です。
例えば、スピードを武器に上下動を繰り返し、守備をベースに攻撃参加する選手が多く見られます。
一方で堂安選手は、もともとは攻撃的なポジションを得意とするアタッカーです。
現在の日本代表で堂安選手が担っているのは、3バックシステムの右ウイングバック。
このポジションは攻撃時には最前線近くまで上がり、守備時には最終ライン付近まで戻らなければならない非常に過酷な役割です。
つまり、
・攻撃参加
・守備対応
・カウンターへの切り替え
・プレス
を90分間繰り返す必要があります。
派手なゴールがなくても評価されるのは、こうした「チームを動かす仕事」を担っているからなのです。
SNSでも、
「数字以上の貢献」
「走る10番」
「大車輪の活躍」
といった声が多く見られました。
なぜ堂安律は高く評価される?アタッカーなのに守れる「異色のウイングバック」
本来アタッカーの役割は、
・得点を狙う
・チャンスを作る
・前線で仕掛ける
ことです。
しかし現在の堂安選手は、その攻撃力を持ちながら守備でも大きな役割を果たしています。
世界の多くのチームでは、守備に不安があるアタッカーをウイングバックに配置することはあまりありません。
失点のリスクが高まるからです。
しかし森保監督率いる日本代表では、それが成立しています。
その理由の一つが、堂安選手の高い守備意識とフィジカルの強さです。
本来アタッカーでありながら、DF並みの強度で球際に競り合い、何度でも自陣まで戻ることができます。
いわば堂安選手は、
「DFなのに攻撃できる選手」
ではなく、
「一流アタッカーなのにDF並みに守れる選手」
なのです。
上田綺世や鎌田大地を支える「犠牲心」
堂安選手の価値は、単純な走行距離だけではありません。
右サイドで激しく上下動を繰り返しながら守備でも体を張ることで、前線の選手たちが攻撃に集中できる環境を作っています。
例えば上田綺世選手や鎌田大地選手は、創造性や攻撃力が最大の武器です。
堂安選手が守備面で大きな負担を引き受けているからこそ、彼らはより高い位置でプレーし、日本代表の攻撃力を発揮できているとも考えられます。
派手なゴールやアシストだけでは見えにくい部分ですが、チームのために走り続ける献身性こそが、堂安選手が高く評価される理由の一つなのかもしれません。
理学療法士が感じる堂安律のすごさ
理学療法士の視点から見ると、堂安選手のすごさは単なる持久力だけではありません。
本来アタッカーでありながら、守備の局面でも当たり負けせず、90分近く高い強度を維持できる身体能力は非常に高いレベルにあると感じます。
股関節や体幹の強さだけでなく、「守備をやり切る意識」も含めて、日本代表では非常に貴重な存在と言えるでしょう。
近年の堂安選手は、得点を奪うアタッカーから、チームを勝たせるために走り続ける選手へと進化しているのかもしれません。
なぜバテない?理学療法士が考える堂安律のフィジカルの秘密
私は理学療法士として20年以上、スポーツ選手から高齢者までさまざまな身体を見てきました。
もちろん堂安選手を直接見たわけではありませんが、プレー映像から感じる特徴を3つ挙げてみます。
① 低重心を支える股関節の強さと柔軟性
堂安選手の特徴のひとつが、相手との接触に強いことです。
海外の大型選手と競り合っても簡単には倒れません。
その秘密のひとつは股関節周囲の筋肉にあると考えられます。
特に、
・臀筋(お尻の筋肉)
・内転筋(太ももの内側)
がしっかり機能していることで、重心を低く保ちながら方向転換を繰り返せます。
ウイングバックは守備から攻撃への切り替えが非常に多いポジションです。
堂安選手は急停止と急加速を繰り返しても動きが安定しており、股関節周囲の機能の高さが感じられます。
② ブレない体幹がランニング効率を高めている
過去には堂安選手が時速21kmでトレッドミルを走る動画も話題になりました。
印象的だったのは、上半身のブレが非常に少ないことです。
長距離を走る際、身体が左右に揺れるほどエネルギーを無駄に消費します。
一方で体幹が安定している選手は、前へ進む力を効率良く使うことができます。
堂安選手の走り方はまさにその典型。
90分間走り続けられる背景には、強い体幹機能があると考えられます。
③ 当たり負けしない骨盤コントロール能力
堂安選手は激しいデュエルでも簡単には崩れません。
私はプレーを見ていて、「骨盤の使い方が上手い選手だな」と感じることがあります。
骨盤が安定している選手は、
・衝撃を吸収しやすい
・力を伝えやすい
・姿勢が崩れにくい
という特徴があります。
海外のフィジカルコンタクトの激しいリーグでプレーし続けていることもあり、身体の使い方そのものが非常に洗練されている印象です。
なぜ90分走れる?堂安律の身体を支える食事管理とは
堂安律選手は、海外移籍後に食事への意識が大きく変わったことで知られています。
報道によると、ヨーロッパでプレーする中で専属シェフによる栄養管理を取り入れ、コンディション維持に取り組んでいるそうです。
トップレベルのサッカー選手にとって、トレーニングと同じくらい重要なのが食事です。
特にウイングバックのように90分間走り続けるポジションでは、エネルギー切れを防ぐための栄養戦略が欠かせません。
後半も走れる理由は「糖質」の貯蔵にある?
理学療法士として注目したいのが、筋肉内に蓄えられるグリコーゲンです。
グリコーゲンとは、筋肉や肝臓に蓄えられるエネルギー源のこと。
サッカーでは1試合を通してスプリントや方向転換を何度も繰り返すため、大量のグリコーゲンを消費します。
一般的にアスリートは試合前に炭水化物の摂取量を調整し、筋肉内のエネルギーを十分に蓄える「グリコーゲンローディング」を行うことがあります。
堂安選手もこうした栄養管理を受けながら試合に臨んでいる可能性があります。
疲労回復を支える腸内環境への配慮
近年はトップアスリートの間で、消化管への負担を減らす食事も注目されています。
グルテンフリーや脂質コントロールもその一例です。
もちろん選手ごとに合う・合わないはありますが、腸内環境が整うことで栄養吸収や疲労回復をサポートできる可能性があります。
90分間走り続ける身体は、トレーニングだけでなく、日々の食事管理によって支えられているのかもしれません。
なぜ堂安律はここまで評価されるのか?
堂安選手は以前から強気な発言でも知られています。
そして、今大会では「優勝したらサッカー引退」と語ったことも話題になりました。
それほど今回のワールドカップに強い覚悟を持って臨んでいるのかもしれません。
また、各報道やサッカー解説者は堂安律選手を絶賛しており、以下のような内容に集約されます。
- 本職アタッカーでありながら、DF並みの強度で激しく体を張る泥臭い守備力
- 1試合11〜12kmをハイペースで往復し、日本の右サイドを1人で支配する圧倒的な走行距離
- 個人のゴール欲を封印し、チームの勝利と森保監督の戦術を最優先で全うする高いキャプテンシー
- これほど攻守にわたり自己を犠牲にして走りきれる「背番号10」は世界でも唯一無二の存在
実際、今大会を見ていると、
「勝つために必要な仕事をやり続ける選手」
という印象を強く受けている視聴者が多いようです。
攻撃ではチャンスを作り、守備では誰よりも戻る。
苦しい時間帯でも走ることをやめない。
だからこそ監督やチームメイト、サッカーファンから高い評価を受けているのでしょう。
理学療法士のひとこと
今回のワールドカップを見ていて、私自身も堂安選手の頑張りがとても印象に残っています。
ゴールやアシストは目立ちますが、実際の試合では「走る」「戻る」「支える」といった仕事がチームを勝利へ導くことも少なくありません。
理学療法士として見ると、堂安選手のプレーからは股関節や体幹の強さだけでなく、「最後まで動き続ける身体づくり」の大切さも感じます。
次の試合では、ぜひボールを持った場面だけでなく、攻守で何度も上下動を繰り返す堂安選手の動きにも注目してみてください。
日本代表を支える“走る10番”の凄さが、より伝わってくるはずです。
まとめ|堂安律の「走る10番」こそが日本代表の推進力!
堂安律選手が高く評価される理由は、ゴールやアシストといった目に見える数字だけではありません。
ウイングバックという過酷なポジションで攻守に走り続ける運動量、当たり負けしないフィジカル、そして90分間動き続けるための徹底した身体づくりや食事管理。
そのすべてが、日本代表を支える大きな力になっています。
今回改めて堂安選手について調べてみると、SNSやサッカー関係者から高い評価を受けている理由がよく分かりました。
私自身もワールドカップを見ながら「本当によく走っているな」と感じていましたが、その裏には日々の努力や積み重ねがあるのでしょう。
ゴールやアシストに注目が集まりがちですが、堂安選手のように攻守で走り続ける選手がいるからこそ、日本代表は前へ進むことができます。
次の試合では、ぜひボールを持った場面だけでなく、攻撃から守備、守備から攻撃へと何度も上下動を繰り返す堂安選手のプレーにも注目してみてください。
日本代表の「走る10番」が見せる献身的なプレーは、これからの戦いでも大きな鍵になりそうです。
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