2026年7月30日放送の『あしたが変わるトリセツショー』では、「脳のクセ」をテーマに、詐欺やSNSのデマ、人間関係のすれ違いが起こる理由について紹介されました。
一見すると関係のないように見える投資詐欺やロマンス詐欺、SNSのデマ、家族とのすれ違いですが、その背景には人間の脳が持つ共通の「思考のクセ」があることが解説されました。
この記事では、番組で紹介された内容をまとめるとともに、理学療法士の視点からダイエットや健康習慣にも応用できる「脳のクセ」について考察します。
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良かったらご活用くださいね。
トリセツショー「脳のクセ」トラブル軽減法まとめ!
あしたが変わるトリセツショーで紹介された「脳のクセ」から読み解くトラブル軽減法はこちらです。
- 脳の錯覚は「脳のクセ」として、万人に共通する。
- 「脳のクセ」が存在することを知ることがまず大事。
- 直観で動くとミスにつながる可能性が高い。
- 5秒程度「何もしない」ことで、論理な思考が可能となりやすく、ミスを回避できる可能性が高い。
番組で紹介された内容を、くわしく見ていきましょう。
トリセツショーで紹介された「脳のクセ」とは?
今回の放送では、人間の脳には無意識のうちに判断を左右する「脳のクセ(認知バイアス)」があることが紹介されました。

私たちは普段、自分では論理的に判断しているつもりでも、実際には経験や思い込み、繰り返し目にする情報の影響を強く受けています。
番組では実験やマジックなども交えながら、その仕組みが分かりやすく解説されました。
SNSのデマや詐欺にだまされる理由
番組では、SNSで広まるデマや投資詐欺、ロマンス詐欺などにも「脳のクセ」が利用されていることが紹介されました。

「何度も目にするうちに信じてしまう」という経験はありませんか?
特に取り上げられたのが、
- 真実性の錯覚
- 単純接触効果
です。
同じ情報を何度も見聞きすると、本当かどうか分からない内容でも「正しい情報かもしれない」と感じやすくなることがあります。
また、毎日メッセージをやり取りすることで相手に親近感や信頼感を抱きやすくなることも知られています。
こうした心理を悪用することで、投資詐欺やロマンス詐欺では多額のお金を振り込ませるケースもあると紹介されました。
真実性の錯覚・単純接触効果の実験
番組では45人の被験者を対象にした実験も紹介されました。
「アボカドはベリーである」といった、多くの人が疑わしく感じる情報を繰り返し提示すると、情報に接する回数が増えるにつれて「本当かもしれない」と感じる人が増える様子が紹介されました。
最終的には、10代~80代までの人の8割が「信じた」として実験結果が紹介されました。
人間関係ですれ違いが起こる「自己中心性バイアス」
番組では、人間関係のすれ違いを生む原因として「自己中心性バイアス」も紹介されました。
人は、自分が知っていることは相手も知っていると思い込みやすく、自分の立場から物事を考えてしまう傾向があります。
この思い込みが、
- 家族との会話
- 職場でのコミュニケーション
- 友人とのやり取り
などで、誤解やすれ違いを生みやすくすると解説されました。
番組では、キャンプに行った小さいお子さんが2人いる家族が登場。

夫婦での頑張り度をお互いに点数化した内容を通じて、お互いに7:3で自分の方が負担が大きかった、という感覚だったことを紹介し、自己中心性バイアスについて説明されました。
システム1・システム2とは?ダイエットにも活用できる脳の仕組み
例えば、ケーキを見て直観で「ケーキを食べたい!」と思うのが【システム1】。
「カロリーが高いから控えよう」と分析するのが論理的な【システム2】。
脳の奥にある「偏桃体」は、センサーのような役割をしています。

もともと優勢になりやすい【システム1】は、偏桃体がさらにパワーアップします。
体が戦うか・逃げるかの判断をするのですが、慌てて対応しようとするとミスが起こる可能性があります。
現代社会では、偏桃体が暴走しすぎてしまう、と紹介されました。
パイロットの訓練「何もしない1.5秒」が脳の暴走を抑える
その偏桃体を抑えるコツを知るために、緊急事態での判断ミスが許されないパイロットの訓練が紹介されました。

パイロットは、約1.5秒「何もしない」時間を置く、という訓練をしているそうです。
「焦ったときほど即座に行動しない」
という技が、感情の暴走を抑えて、冷静さを取り戻すための危機管理術なのです。
ダイエットに置き換えると、「食べたい!」と思ったら、すぐに食べずに、数秒何もせず待つことをすると、【システム1】の暴走を抑えられる可能性がある、と言えそうです。
思考を言語化!【システム2】の論理性を鍛えるワザ
大阪府にある小学校では、心理学の専門家の協力も得ながら、授業の中で自分の考えや情報を言葉にして分析するという取り組みを行っていることが紹介されました。
物事を理解するときに、言葉にする=言語化により【システム2】の領域が活性化し、物事を客観的・多角的にとらえる力が働くようになる、と言われています。
ダイエットに置き換えると、「食べたいものがあるとき」に、食べたいもののカロリーや、今日は何を食べたのかなど、客観的に書きだすと、【システム2】の論理思考が働いて、「食べたい」欲求を抑えられる可能性がある、と言えそうです。
脳のクセにあらがう方法とは?対策(やり方)を紹介
番組では、脳のクセにはまりにくくする方法も紹介されました。
対策として紹介された方法は2つあります。
- 即行動しない5秒インターバル
- 思考の書き出し
パイロットの訓練やマジックなどを例に、人は意識することで思い込みに気付きやすくなることが説明されました。
詳しく見ていきましょう。
「即行動しない5秒インターバル」は直観の暴走を緩和
- 即行動しない5秒インターバル:【システム1(直観)】の暴走を緩和
- 気持ちが焦ると直観【システム1】で動いてしまい、操作ミスの可能性が高まる。
- 何も行動しない時間を取ることで、論理的な【システム2】を起動させる。
- SNSで恐怖や怒りを感じる・対人関係で「自分ばかり」などと感じる場合は、スマホを伏せる・深呼吸・他の行動をするなど、5秒以上他の事を考える。
番組で紹介されたパイロットの訓練は1.5秒でしたが、日常生活では気持ちを落ち着かせるために5秒待つことがより望ましい、という番組内容でした。
情動の暴走を緩和する、という意味では、「5秒以上待つ」というのはアンガーマネジメントでも言われている6秒待つ、という方法にとても似ているとも感じました。
「思考の書き出し」は論理思考を強化!
- 思考の書き出し(言語化):【システム2(論理思考)】を強化
- 物事を理解するときに言葉にする=言語化すると、
- 【システム2】の領域が活性化する。
- それにより、物事を客観的・多角的にとらえる力が働く。
- 例:なぜ感情が動いたか・相手の気持ちを書く。
- 自分の気持ちではなく、客観的事実をメモする。
- スマホのメモも有効。
番組では、マジックを見た時に言語化するとトリックを見抜いた例も紹介されました。
ただし、対策をしても「脳のクセ」は完全にはなくならない、とも紹介されました。
脳のクセがある、と知った上で、繰り返しによる信じやすさの変化を再度行うと、「信じる度合い」の増加は抑えられていました。
そして、「脳のクセ」があるということを知ることが大事で、付き合い方を身に付けることが良い、という説明でした。
『脳のクセ』で紹介された先生方&マジシャン
トリセツショー『脳のクセ』で出演された先生方やマジシャンについて、以下に紹介します。
紹介された先生方
- フェリックス・スペックマン博士
- 所属機関: ドイツ ケルン大学 人間科学部・心理学部門(一般心理学IIおよびC-SEB:社会経済行動センター)
- 研究分野:認知的錯覚、ステレオタイプと偏見、異文化心理学
- 現職:ポスドク研究員(Wissenschaftlicher Mitarbeiter)
- 番組では、「真実性の錯覚」について、SNSを事例に「繰り返されるだけで信じてしまう」ことを紹介されました。
- 林 創(はやし はじむ)教授
- 神戸大学教授
- 研究分野:発達心理学・教育心理学
- 番組では、4人家族の夫婦のキャンプを通じて「自己中心性バイアス」について紹介されました。
- 楠見 孝(くすみ たかし)教授
- 京都大学 国際高等教育院 副教育院長・特定教授
- 研究分野:認知心理学
- だれでも【システム1】を持っている、ということが大事。
- 疲れているときなど、【システム1】が優位になりやすい。
- 【システム1】【システム2】があること・それをどうやって使うかを知ることが大事と紹介されました。
KiLa(キラ)さん|脳をだますマジックで話題のマジシャン
番組ではマジシャンのKiLa(キラ)さんが出演し、「脳のクセ」を利用したマジックを披露しました。
KiLaさんは、心理学やミスディレクション(視線誘導)を取り入れた独自のパフォーマンスで知られる人気マジシャンです。
番組では、「マジックは手元ではなく、見る人の脳の中で起きている」という考え方を紹介されました。
KiLaさんプロフィール
- 生年月日:1975年9月5日
- 出身地:熊本県人吉市
- 身長:190cm
- 所属:株式会社ベルキッスコーポレーション
- 2024年度「マジシャン・オブ・ザ・イヤー」受賞
映画『ブラック・ショーマン』ではマジック演出・技術指導監修も担当しています。
理学療法士の視点|脳のクセはダイエットや健康習慣にも応用できる
理学療法士として20年以上、多くの患者さんのリハビリや運動指導を行ってきました。
今回紹介された「脳のクセ」は、詐欺やデマを防ぐだけでなく、健康づくりにも応用できる考え方だと感じました。
例えばダイエットでは、「脳のクセ」の対策を知ることで、
- 「食べたい!」と思った瞬間に、直観の【システム1】が暴走しやすい。
- 何もしないで5秒待つと、論理思考の【システム2】が起動する。
- その上で、食べたものを書きだして、今食べていいモノなのかを検討する。
というように、食欲がわいても冷静に対応できるようになる可能性が高い、と言えそうです。
「レコーディングダイエット」といって、書いたものを全て書き出すことがダイエットにつながるという方法がありますが、まさに「脳のクセ」をダイエットに活用した方法なのだと感じました。

私自身、8ヵ月で20㎏のダイエットに成功した経験があります。
その時は、やはり食べたもの・運動量をつぶさに記録していました。
そして、お菓子・お酒などの嗜好品が合計でが200㎉以下になるように、自制できていました。
今はブログ優先の生活になったので、運動量が減ってリバウンドしてしまっていますが、
- 自分がダイエットしたい理由を書きだす
- 食べたもの・運動量の把握を行い、食欲を自制する
- 体重を日々決まった時間に記録する
ことで、それまで成功したことが無かった減量に成功することができました。
今回のトリセツショー『脳のクセ』を見て、自分がダイエットに成功できたのは【システム1】の暴走を抑えて、【システム2】を起動できていたからだったのだ、と思いました。
そして、毎日決まった時間に散歩をする、体重を記録する、ストレッチを続けるといった良い習慣も、脳の学習によって自然と続けやすくなります。
リハビリでも、繰り返し行う運動が脳に学習されることで、身体は少しずつ動きやすくなります。
今回紹介された「脳のクセ」は、このような脳の学習能力を日常生活にも応用できる考え方だと感じました。
脳のクセは決して悪いものではなく、正しく理解すれば健康づくりやダイエットの強い味方にもなると感じました。
まとめ
今回の『トリセツショー』では、詐欺やSNSのデマ、人間関係のすれ違いなど、一見別々に見える問題の背景にある「脳のクセ」が紹介されました。
放送では、
- 真実性の錯覚
- 単純接触効果
- 自己中心性バイアス
- 脳のクセにあらがう方法
などが紹介され、日常生活に役立つヒントが数多く取り上げられました。
理学療法士の視点から見ても、脳のクセは健康づくりやダイエット、運動習慣にも応用できる興味深いテーマです。
トラブル回避や人間関係がうまくいくためにも、「脳のクセ」というものがあることを知ることが大事だと感じた回でした。
「脳のクセ」は敵ではなく、味方にもできる。
詐欺やデマだけではなく、健康づくりやダイエットにも役立つ内容であり、「脳のクセ」を知ることは日常生活をより良くする第一歩になると感じました。
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