スポーツ中継を見ていると、アスリートが腕や二の腕に黒いバンドをつけていることがあります。
2026年10月5日のサッカー日本代表戦でも、試合終了後、佐野海舟選手の左上腕に黒いバンドが一瞬映り、
「何だろう?」
と気になりました。
調べてみると、アスリートが使用する黒いバンドには、心拍数や身体への負荷、睡眠、回復状態などを記録するウェアラブルデバイスがあります。
その代表的なものが、クリスティアーノ・ロナウド選手も愛用する「WHOOP(ウープ)」です。
この記事では、WHOOPで何が測れるのか、なぜ二の腕につけるのかを理学療法士の視点も交えて紹介します。
アスリートが腕につけている黒いバンドは何?
アスリートが腕につけている黒いバンドの一つに、身体の状態を記録するウェアラブルデバイスがあります。
代表的なものが「WHOOP」です。
一般的なスマートウォッチのように画面を見て時間や通知を確認することが中心ではなく、心拍数や睡眠などのデータを継続的に記録。
そこから、身体にどれくらい負荷がかかったのか、どれくらい回復しているのかを分析できるのが特徴です。
WHOOPには手首だけでなく、上腕などにセンサーを装着するためのアクセサリーも用意されています。
サッカー日本代表・佐野海舟の腕にも黒いバンドが!
今回、私がこの黒いバンドについて調べるきっかけになったのが、サッカー日本代表の佐野海舟選手でした。
2026年10月5日の日本代表戦終了後、森保一監督が選手たちに声をかけながら歩いていく場面。
佐野海舟選手の左上腕に、細い黒いバンドが巻かれているのが一瞬映りました。
試合中はユニフォームで隠れていましたが、試合終了後のノースリーブ姿になったことで見えたようです。
調べてみると、アスリートが腕につけるデバイスの一つにWHOOPがあり、上腕に装着する方法もあります。
佐野選手が着用していた製品名は確認できませんでしたが、これをきっかけにWHOOPについて詳しく調べてみました。
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WHOOPとは?何が測れる?
WHOOPは、身体の状態を継続的に記録するウェアラブルデバイスです。
主に記録・分析できるのは、
- 心拍数
- 安静時心拍数
- HRV(心拍変動)
- 呼吸数
- 睡眠時間や睡眠の状態
- 身体にかかった負荷
- 身体の回復状態
など。
特徴的なのが、WHOOPが重要な指標としている「Strain(ストレイン)」と「Recovery(リカバリー)」です。
Strain|身体にどれくらい負荷がかかった?
Strainは、運動などによって身体にどれくらい負荷がかかったのかを見る指標です。
サッカーの場合、90分間ずっと同じ強度で動いているわけではありません。
歩いたり、ジョギングしたり、急加速したり、全力でスプリントしたり、相手と競り合ったり。
これを試合中に何度も繰り返します。
同じ90分間プレーしても、選手によって身体への負荷は違います。
そのため、単純な運動時間や走行距離だけでなく、その運動が身体にどれくらいの負荷になったのかを見ることも、コンディション管理の材料になります。
Recovery|身体はどのくらい回復している?
もう一つがRecoveryです。
WHOOPでは、HRVや安静時心拍数、睡眠などのデータから、身体の回復状態を評価します。
トップアスリートは、
トレーニング → 試合 → 回復 → 次の試合
というサイクルを繰り返します。
試合で高いパフォーマンスを発揮するためには、トレーニングで負荷をかけるだけでなく、次の試合までにどう回復するかも重要です。
WHOOPは「どれだけ頑張ったか」だけでなく、「どれだけ回復できているか」にも注目しているのが面白いところです。
アスリートはなぜ黒いバンドを二の腕につける?
では、なぜ手首ではなく二の腕につけるのでしょうか。
WHOOPは手首につけるのが基本ですが、二の腕に装着できる「Bicep Band(バイセップバンド)」も用意されています。
今回、佐野海舟選手の左上腕に見えた細い黒いバンドも、見た目はこうしたBicep Bandタイプに近いものでした。
サッカーでは、相手選手との競り合いや接触、転倒などが頻繁にあります。
手首はプレー中によく動き、相手や地面と接触することもあるため、上腕に装着することでプレーの邪魔になりにくいというメリットがあります。
また、WHOOPにはスマートウォッチのような画面がありません。
プレー中に手元でデータを確認する必要がないため、必ずしも手首につける必要がなく、競技に合わせて上腕に装着できるというわけです。
理学療法士としても「上腕」は理にかなっていると感じる
私は理学療法士として普段から人の身体や動作を見ていますが、スポーツ中に計測機器を装着する場所として、上腕は理にかなっていると感じます。
サッカーでは走るだけでなく、腕を使って相手と競り合ったり、転倒して手をついたりする場面もあります。
手首周辺に機器をつけるよりも、上腕にしっかり密着させる方が、プレーの邪魔になりにくいでしょう。
さらに、光学式の心拍センサーは皮膚に密着させて使用するため、激しい動きの中でも位置が安定することは大切です。
アスリートが上腕に黒いバンドをしっかり巻いているのには、こうした理由があるのですね。
WHOOPはクリスティアーノ・ロナウドも愛用!
WHOOPを調べていて驚いたのが、使用しているアスリートです。
サッカー界を代表するスーパースター、クリスティアーノ・ロナウド選手もWHOOPを長年使用しています。
ロナウド選手がWHOOPを使用している様子を見ると、二の腕ではなく手首に装着しています。
WHOOP公式によると、ロナウド選手は正式にパートナーシップを結ぶ以前からWHOOPを使用していました。
現在はWHOOPのグローバルアンバサダーであり、投資家でもあります。
ロナウド選手といえば、長年にわたって世界トップレベルでプレーを続けている選手。
トレーニングだけでなく、食事や睡眠など、日々のコンディション管理にも高い意識を持つことで知られています。
そんなロナウド選手がWHOOPを長年使っていると知ると、トップアスリートにとって、トレーニングだけでなく「回復」を管理することも重要なのだと分かりますね。
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理学療法士の視点|アスリートにとって「回復」を測る意味
私が理学療法士としてWHOOPを見ていて特に興味深いのは、「どれだけ運動したか」だけでなく、「どれだけ回復したか」まで見ていることです。
その指標の一つがHRV(心拍変動)。
HRVとは、心拍と心拍の間隔にあるわずかな「ゆらぎ」のことです。
例えば心拍数が60回/分でも、心臓が機械のように正確に1秒間隔で拍動しているわけではありません。
その心拍間隔の変化を数値化したものがHRVで、自律神経系の状態を見る指標の一つとして使われています。
もちろん、
「今日は身体が重い」
「昨日の試合の疲れが残っている」
という本人の感覚も大切です。
そこに心拍数やHRV、睡眠などのデータを加えることで、主観と客観の両方からコンディションを見ることができます。
これはスポーツ選手だけでなく、私たちが日々の体調を考えるうえでも興味深い考え方だと思います。
なお、WHOOPのRecoveryは医療的な診断をするものではなく、コンディションを見るための指標です。
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WHOOPで血圧は測れる?
WHOOPについて調べると、
「心拍数だけでなく血圧も測れるの?」
という疑問もあります。
現在のWHOOP MG+Lifeには、収縮期・拡張期血圧を推定する「Blood Pressure Insights」という機能があります。
ただし、病院や家庭で使う血圧計のように、腕をカフで圧迫してその場で血圧を測定するものではありません。
日々取得した身体データをもとに血圧を推定し、長期的な傾向を見るための機能です。
そのため、医療用血圧計の代わりに診断や治療に使うものではありません。
まとめ|アスリートの黒い腕バンドは何?
今回は、アスリートが腕につけている黒いバンドは何なのかについて調べました。
アスリートが使用するウェアラブルデバイスの一つが「WHOOP」。
心拍数やHRV、睡眠などを記録し、身体への負荷と回復状態をコンディション管理に活用できるデバイスです。
クリスティアーノ・ロナウド選手も長年WHOOPを使用しています。
今回は、サッカー日本代表・佐野海舟選手の左上腕に一瞬見えた黒いバンドから気になって調べましたが、トップアスリートが「運動量」だけではなく、身体への負荷と回復までデータで管理していることが分かりました。
これからスポーツ中継を見ると、選手の腕にもつい注目してしまいそうです。
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