【男子バレー】大塚達宣はなぜ右肘手術から短期間で世界レベルのスパイクを取り戻せたのか?PTが運動連鎖を考察

右肘手術から復帰した男子バレー日本代表・大塚達宣選手のスパイク動作を、理学療法士の視点から運動連鎖とリハビリの観点で考察する記事のアイキャッチ画像 エンタメ・トレンド
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男子バレーボール日本代表で活躍する 大塚達宣 選手。

イタリア・セリエAへの挑戦を経て、世界トップレベルのアウトサイドヒッターへと成長を続けています。

そんな大塚選手ですが、2025年には右肘関節の手術を受け、一時は長期離脱も心配されました。

しかし、その後は驚異的なスピードで復帰。

ネーションズリーグや世界選手権へ向けて再びコートに戻り、以前と変わらないキレのあるスパイクを披露しています。

なぜ大塚選手は、右肘手術という大きな怪我を乗り越え、短期間で世界レベルのプレーを取り戻すことができたのでしょうか。

理学療法士の視点から、バレーボールにおける「運動連鎖(キネティックチェーン)」という観点で考察します。

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大塚達宣選手が受けた右肘手術とは?

詳細な術式については公表されていませんが、バレーボール選手の肘には繰り返されるスパイク動作によって大きな負担がかかります。

特にアウトサイドヒッターは、

  • スパイク
  • サーブ
  • バックアタック
  • レシーブ
  • ブロック

など、あらゆるプレーに関与します。

1試合で何十本もの強打を打つことも珍しくなく、肘や肩には非常に大きなストレスが加わります。

そのため、トップレベルの選手ほど、肘や肩のコンディション管理は重要になります。

肘のリハビリは「肘だけ」を治すわけではない

理学療法士として最も伝えたいのはここです。

バレーボールのスパイクは、肘だけで打っているわけではありません。

実際には、

床反力 → 股関節 → 骨盤 → 体幹 → 胸郭 → 肩甲骨 → 肩関節 → 肘 → 手首 → ボール

という全身の運動連鎖によって成り立っています。

つまり、肘は力を生み出す場所ではなく、全身で生み出したエネルギーをボールへ伝える「通り道」の役割を担っています。

もし、

  • 股関節が使えない
  • 体幹の回旋が不足している
  • 胸郭が硬い
  • 肩甲骨が動かない

という状態になると、本来下半身や体幹で作るべき力を肘で補う「手打ち」の状態になります。

結果として、肘への負担が増えてしまうのです。

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大塚選手の復帰を支えたのは「コアトレーニング」だった?

大塚選手はリハビリ期間中、

起きてしまったことは変えられない。

と前向きな言葉を残しています。

さらに、コアトレーニングなど基礎的な部分から身体を作り直したことも語っています。

これは理学療法士の視点から見ても非常に理にかなっています。

肘を休ませている期間でも、

  • 体幹の安定性
  • 股関節の筋力
  • 胸郭の柔軟性
  • 肩甲骨の可動性
  • 下肢の爆発的パワー

を鍛えることは可能です。

むしろ怪我によって試合から離れる期間は、普段なかなか取り組めない基礎的な身体作りに集中できる貴重な時間でもあります。

イタリア挑戦で進んだ「肉体改造」

イタリア挑戦後の大塚選手を見て、

「身体がひと回り大きくなった」

と感じたファンも多いのではないでしょうか。

世界最高峰リーグでは、

  • 高さ
  • パワー
  • 接触への強さ
  • 空中姿勢の安定性

が求められます。

その環境で磨かれたフィジカルに、リハビリ期間中の基礎トレーニングが加わったことで、復帰後の大塚選手は怪我前以上の身体を手に入れた可能性があります。

スポーツ心理学では、このような成長を「外傷後成長(Post-Traumatic Growth)」と呼ぶことがあります。

怪我は決して望ましいものではありません。

しかし、その経験を通して以前より強くなる選手が存在するのもまた事実です。

大塚選手の復帰劇は、その代表例の一つなのかもしれません。

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理学療法士が考える「肘を痛めやすい選手」の特徴

部活動やママさんバレーでも、

「スパイクを打つと肘が痛い」

という相談は少なくありません。

その多くに共通するのが、「手打ち」です。

具体的には、

  • 胸を張れない
  • 胸椎が硬い
  • 股関節が使えない
  • 体幹の回旋が少ない
  • 肩甲骨が動かない

という特徴があります。

すると、本来全身で分散するはずの負荷が肘に集中してしまいます。

今日からできる肘痛予防のポイント

肘への負担を減らすためには、

  • 胸を開くストレッチ
  • 胸椎回旋エクササイズ
  • 股関節の可動域改善
  • 体幹トレーニング
  • 肩甲骨周囲筋の強化

などが有効と考えられます。

特に胸郭の柔軟性は、スパイクフォームに大きく影響します。

「肘が痛いから肘だけを鍛える」

のではなく、

「全身を連動させて使える身体を作る」

という視点が重要になります。

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まとめ

今回は、大塚達宣選手の右肘手術からの復帰について、理学療法士の視点から考察しました。

大塚選手の復活を支えたのは、単なる肘の回復だけではなく、

  • 股関節
  • 体幹
  • 胸郭
  • 肩甲骨

まで含めた全身の運動連鎖の再構築だったのかもしれません。

怪我を経験したからこそ見直せた身体の使い方。

そして、「起きてしまったことは変えられない」と前を向き、今できることを積み重ねた姿勢。

その積み重ねが、世界レベルのスパイクを再び取り戻した理由なのではないでしょうか。

今後の大塚選手のさらなる活躍にも注目したいですね。

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