2026年10月19日にスタートするドラマ『南田南弁護士は天才肌』。
主演の芦田愛菜さんが演じるのは、自閉スペクトラム症(ASD)の新人弁護士・南田南(みなみだ・みなみ)です。
南田南の特徴のひとつが、独特な話し方。
丁寧な敬語や言葉の繰り返し、感情の伝え方など、普段の芦田愛菜さんとは異なる話し方には、実は細かな役作りの工夫がありました。
芦田さんはインタビューで、話し方の「節回し」に特に苦労したことや、反響言語と呼ばれる言葉の特徴についても語っていました。
この記事では、南田南が敬語で話す理由や反響言語の意味、芦田愛菜さんが役作りで大切にしたことを詳しく紹介します。
芦田愛菜のドラマでの話し方はなぜ独特?
ドラマ『南田南弁護士は天才肌』で、芦田愛菜さんが演じる南田南の話し方には、いくつかの特徴があります。
- 基本的に敬語で話す
- 同じ言葉を繰り返す「反響言語」がある
- 感情を言葉や表情に表すのが苦手
- 法律など得意な分野について詳しく話す
こうした特徴を表現するために、芦田さんは話し方のリズムや感情の乗せ方を何度も考えていたそうです。
南田南がずっと敬語で話す理由とは?
2026年9月28日公開のマイナビニュースのインタビューで、芦田愛菜さんは日本版の南田南が敬語で話す理由を説明していました。
日本版の台本では、口調を統一することで南自身が混乱しないよう、基本的に敬語を使う設定にしたそうです。
つまり、南田南の敬語は単に礼儀正しいというだけではなく、人物像を表すための大切な設定だったのです。
ただし、ここで重要なのは「自閉スペクトラム症の人はみんな敬語で話す」という意味ではないこと。
あくまで、ドラマの主人公である南田南の話し方として設定されたものです。
敬語だけでは感情が平坦になる?芦田愛菜が苦労した節回し
芦田さんが特に難しかったと語ったのが、話し方の「節回し」でした。
2026年10月16日の制作発表では、法律用語や南の好きなクジラの話など、文章にすると硬く感じられるセリフに、どのように感情を乗せるか悩んだと明かしています。
南は自分の気持ちを外に表現することが得意ではありません。
しかし、感情がないわけではなく、心の中にはさまざまな思いがあります。
そのため、ただ淡々と話すだけでは、南という人物の魅力を十分に表現できません。
声の抑揚、言葉の強弱、話す速度や間の取り方などは、感情を伝えるうえで重要な要素です。
芦田さんも、南の内面にある感情をどのように言葉に乗せるか、台本を読み込みながら工夫していたそうです。
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南田南の反響言語とは?同じ言葉を繰り返す理由
芦田愛菜さんが役作りの中で意識したもうひとつの特徴が「反響言語(はんきょうげんご)」です。
あまり聞き慣れない言葉ですが、自閉スペクトラム症の言語的特徴として知られています。
反響言語とはオウム返しのこと
反響言語とは、相手が話した言葉や、以前に聞いた言葉を繰り返すことです。

例えば、次のようなケースがあります。
- 「今日は何を食べたい?」と聞かれ、「何を食べたい?」と繰り返す
- 相手が話した言葉を、そのまま口にする
- 以前聞いたフレーズを、時間が経ってから話す
反響言語には、聞いた言葉をすぐに繰り返す「即時性反響言語」と、時間が経ってから繰り返す「遅延性反響言語」があります。
単に言葉を真似しているように見えることもありますが、実際にはさまざまな役割があると考えられています。
反響言語にも本人なりの意味がある
芦田さんがインタビューで大切にしていたのが、反響言語を単なる言葉の繰り返しとして演じないことでした。
同じ言葉を繰り返していても、南田南にはその時々の理由があると考え、演技のバランスを工夫したそうです。
実際、反響言語には次のような役割があるとされています。
- 相手への返答や意思表示
- 自分の要求や気持ちを伝える
- 言葉の意味を理解したり整理したりする
- 感情やストレスを調整する

つまり、同じ言葉を繰り返していても、その背景に何らかのコミュニケーションの意図がある場合もあるのです。
芦田さんは、南が言葉を繰り返すとき、その内側で何を感じているのかを大切にしていたことがわかります。
なお、反響言語の現れ方には個人差があり、自閉スペクトラム症のすべての人に同じように見られるものではありません。
芦田愛菜はどんな役作りをした?ASD当事者との交流や専門家への相談も
芦田愛菜さんは、南田南という人物を演じるにあたって、さまざまな準備を重ねていました。
マイナビニュースのインタビューで語っていた主な取り組みは、次のとおりです。
- 実際に自閉スペクトラム症の方と会って話を聞く
- 作品の監修者に相談する
- 関連する書籍を読む
- 台本を繰り返し読み込み、南の感情を考える
単に話し方や動作の特徴を再現するのではなく、南田南という一人の人物の気持ちを理解しようとしていたことが伝わってきます。
父親の言葉が役作りのヒントになった
2026年10月16日の制作発表で、芦田さんは役作りのヒントになったセリフを紹介していました。
それが、角田晃広さん演じる父親・南田誠の言葉です。
「南には南の世界がちゃんとある」
この言葉をきっかけに、南自身の世界をしっかり表現し、その世界が周囲の人たちと交わっていくことを意識できたそうです。
南の感情を一般的な表現方法に無理に当てはめるのではなく、南らしい表現を大切にしたのでしょう。
目を合わせない演技にも工夫があった
10月19日に公開された公式コメントでは、芦田さんが相手の目を見ないように演じていたことも明かされました。
そのため、撮影中は共演者の表情を十分に見ることができず、完成した第1話を見たときに、周囲の登場人物たちが南を温かく見守る表情を初めてしっかり確認できたそうです。
また、初めての法廷で南が自分自身について話すシーンでは、どこまで気持ちを言葉や表情に表すか、何度も挑戦したと語っていました。
視線や表情まで含めて、丁寧な役作りが行われていたことがうかがえます。
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韓国版ウ・ヨンウと日本版・南田南の話し方に違いは?
『南田南弁護士は天才肌』の原作は、2022年に韓国で放送された『ウ・ヨンウ弁護士は天才肌』です。
韓国版では、パク・ウンビンさんが主人公のウ・ヨンウを演じました。
日本版では芦田愛菜さんが南田南を演じ、設定や言葉の表現にも日本版ならではの工夫が加えられています。
特に注目したいのが、日本語の敬語です。
日本語では、同じ内容でも敬語の使い方や語尾によって相手に与える印象が変わります。
日本版で南田南の口調を基本的に敬語に統一したことも、キャラクターの一貫性を持たせるための工夫でした。
また、芦田さんは韓国版を以前から好きで見ていたことも明かしています。
原作の魅力を理解したうえで、日本版ならではの南田南を作り上げようとしていたことがうかがえます。
私も放送前にXの予告映像を見ましたが、芦田愛菜さんの話し方や視線の使い方がとても印象的でした。
自閉スペクトラム症の特性を表現しながらも、単なる特徴の再現ではなく、南田南という一人の人物として自然に感じられたのです。
改めて、芦田愛菜さんの演技力の高さを感じました。
まとめ|芦田愛菜の独特な話し方には南田南の感情を表す工夫があった
ドラマ『南田南弁護士は天才肌』で、芦田愛菜さんが演じる南田南の話し方について紹介しました。
ポイントをまとめると、次のとおりです。
- 南田南は、口調を統一するため基本的に敬語で話す設定だった
- 反響言語は、聞いた言葉などを繰り返す言語的特徴のひとつ
- 芦田さんは反響言語にも南なりの理由があると考えて演じた
- 特に難しかったのは、話し方の節回しと感情表現だった
- ASD当事者との交流や専門家への相談など、丁寧な準備を重ねていた
芦田愛菜さんが大切にしていたのは、南田南の特徴的な話し方を再現することだけではありませんでした。
その言葉の奥にある感情や、南自身の世界を表現することだったのです。
話し方に注目してドラマを見ると、南田南という人物の魅力を、さらに深く感じられるかもしれません。
参考資料
- カンテレ公式|南田南弁護士は天才肌
- カンテレ公式|制作発表会見レポート
- カンテレ公式|10月19日 芦田愛菜コメント
- マイナビニュース|芦田愛菜・高橋文哉・角田晃広インタビュー
- 米国言語聴覚協会(ASHA)|Autism and Autism Spectrum Disorder
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