なぜTBSは高市早苗に批判的なのか?
外資による発言への圧力という背景におけるお金問題は、表向きは関連がないことが、これまでの内容でわかりました。
なぜ、TBS【報道特集】は自民党・高市早苗氏に対して批判的なのか、これまでの 背景や政治的発言をもとに調べてみました。
最大の理由は、高市早苗氏が総務大臣時代に行った「電波停止への言及」です。
- 政治的公平性をめぐる議論:
高市氏は2016年、放送法が定める「政治的公平性」を著しく欠く放送が繰り返された場合、放送法第4条違反を理由に、総務大臣が電波停止を命じる可能性を否定しませんでした。 - メディア側の反発:
報道機関側は、これを「政府による報道内容への介入・圧力」と受け止めました。
TBSの看板番組(『サンデーモーニング』など)やキャスター(岸井成格氏ら)が中心となって、この発言を「表現の自由を脅かすもの」として激しく批判しました。 - 高市氏の保守的なスタンス:
高市氏が掲げる安全保障政策や歴史認識などの保守的な主張が、TBSのリベラル寄りとされる編集方針やコメンテーターの意見と対立しやすいという構造もあります。
高市氏が「総理大臣という立場だから」という権力に対する監視もある点もありますが、過去にこういったやり取りがあった背景が影響している、ということが、今回TBSが高市氏に対して痛烈に批判している報道を行っている大きな理由であると思われます。
TBS【報道特集】の報道は「公正なメディア」のすることか?
「公正なメディア」としての報道の方法であるのかどうか、という点は、視点によって評価が分かれます。
- メディアの役割としての批判:
権力が報道内容を制限しようとすることに対し、メディアが強く反発し、監視・批判を行うことは、民主主義における「ウォッチドッグ(番犬)」としての正当な活動であるという考え方があります。 - 公平性への疑問:
一方で、特定の政治家のみを攻撃的に取り上げたり、偏った編集をしたりすることは、放送法第4条が求める「多角的な論点の提示」に反するのではないかという批判も、視聴者の間で根強く存在します。
2024年の自民党総裁選やその後の報道でも、高市氏に関する報道姿勢をめぐり、「支持率を下げてやる」という不適切な発言が現場で漏れたのではないかという疑惑がSNS等で拡散され、メディアの中立性が改めて問われる事態となりました。
結論として、TBSによる批判は「メディアの自律を守るための抵抗」と見るか、「偏った思想に基づくバッシング」と見るか、受け手である視聴者の間で評価が二分されています。
今回、「報道特集」での高市早苗氏や自民党に対する報道は、「権力に対するメディアの役割」を果たす監視役を担う強い使命感が根底にありながら、相対する意見への言及が少なかったため「公平性への疑問」を巻き起こした可能性が高く、Xで「報道特集」に対する批判的な意見が聞かれることにつながった様子です。
TBSの政治的権力への監視としての強い批判的報道は、過去にもあった?
TBSは過去にも、高市早苗氏以外の自民党トップや政権幹部に対して非常に厳しい批判や追及を行ってきた歴史があります。
特に安倍晋三元首相や菅義偉前首相の政権下では、番組内容や報道姿勢をめぐり、政権側と激しく対立する場面が目立ちました。
1. 安倍晋三政権への批判
自民党・安倍政権の長期化に伴い、TBSの報道番組(特に『サンデーモーニング』や『報道特集』)は、その政策や政治姿勢を厳しく批判し続けました。
- 安全保障関連法や憲法改正:
これらの政策に対し、「平和主義に反する」「強権的である」といった批判的な論調を展開しました。 - 「アベノミクス」や不祥事:
経済政策の効果を疑問視するほか、森友・加計学園問題や「桜を見る会」など、政権の透明性を問う追及を精力的に行いました。 - 直接的な対立:
安倍氏が生出演した際、放送内容や演出をめぐって本人が不快感を示したり、ネット上で「偏向報道」として騒動になったりしたこともあります。
菅義偉政権への批判
自民党・菅政権に対しても、日本学術会議の任命拒否問題や新型コロナウイルス対策をめぐり、厳しい追及を行いました。
- 任命拒否問題:
『サンデーモーニング』等で、学問の自由を侵害するものとして強く批判しました。 - メディアへの圧力への反発:
菅氏が官房長官時代、NHKのキャスターを更迭させたのではないかという疑惑が報じられた際、TBSの番組でも「権力によるメディア支配」として警鐘を鳴らす報道が行われました。
3. 歴史的な背景
TBSが自民党に対して厳しい姿勢を取る背景には、過去の苦い経験も影響しています。
- 報道の独立性へのこだわり:
1993年の「椿事件(テレビ朝日の報道局長が自民党政権を倒す報道を指示したとされる問題)」以降、放送法の「政治的公平」を理由に政府がメディアに圧力をかける動きに対し、TBSは非常に敏感に反応するようになりました。 - 看板キャスターの姿勢:
故・岸井成格氏(元『NEWS23』アンカー)など、自民党の右傾化や強権的手法に対して明確にNOを突きつける姿勢を持つキャスターが番組を牽引してきたことも、局全体のカラーに影響しています。
視聴者が知りたい内容を特集しているため、「権力への監視役」としての役割は成立していると思われます。
ただ、偏った批判的意見になると、視聴者は違和感を覚えるのだろうと思われます。
自民党トップに対するTBS報道の過去は?
安倍晋三氏以前の自民党トップ(首相・総裁)に対しても、TBSは一貫して「権力の監視」というスタンスから、その時々の政策やスキャンダルに対して厳しい批判や追及を行ってきました。
高市早苗氏への批判が際立って見えるのは、高市氏が「電波停止」というメディアの根幹に関わる発言をしたためですが、過去のトップたちに対しても以下のような激しい対立がありました。
1. 小泉純一郎政権(2001〜2006年)
当時の「小泉旋風」の中で多くのメディアが好意的に報じる中、TBSは特定の政策に対して非常に批判的でした。
- イラク派兵・安保政策:
自衛隊のイラク派遣に対し、憲法違反の疑いがあるとして連日厳しい批判を展開しました。 - 格差社会の拡大:
構造改革(郵政民営化など)による地方の疲弊や非正規雇用の増大を「負の側面」として強くクローズアップしました。
2. 橋本龍太郎政権(1996〜1998年)
- 薬害エイズ問題:
当時、厚生大臣から首相になった橋本氏に対し、厚生省の責任を追及する報道を強化しました。 - 金融危機への対応:
1997年の消費税増税とアジア通貨危機が重なった際、経済失政として激しく批判しました。
3. 田中角栄政権(1972〜1974年)
さらに遡ると、TBS(特に報道番組)は権力との直接的な対決姿勢を鮮明にしていました。
- 田中金脈問題・ロッキード事件:
田中角栄氏の不透明な資金源や汚職疑惑に対し、ドキュメンタリーやニュース番組で徹底的な調査報道を行いました。
これが「強権的な自民党 vs 批判的なTBS」という構図の原点の一つとも言えます。
4. 決定的だった「坂本弁護士ビデオ問題」(1989年)
自民党トップへの批判ではありませんが、TBSの報道姿勢を語る上で外せないのが、オウム真理教に坂本堤弁護士のインタビュービデオを見せた問題(TBSビデオ問題)です。
- この不祥事によりTBSは猛烈な社会的批判を浴び、「二度と権力や不当な勢力に屈しない、公正で独立した報道を行う」という強い自戒が局内に浸透しました。
これが、その後の自民党政権に対しても「過剰なまでに批判的・硬派」な姿勢を貫く動機の一つになったと分析されています。
自民党トップに対するTBS報道の過去 まとめ
TBSは自民党・高市早苗氏だけを特別視しているわけではなく、「タカ派的(保守的)な主張をする自民党リーダー」に対しては、伝統的に非常に厳しいチェック機能(批判)を働かせる傾向があります。
これを「偏向」と見るか「権力監視」と見るかは、視聴者の政治的立場によって大きく分かれていると思われます。
まとめ
自民党・高市早苗氏へのTBSでの報道における批判は、高市氏自身の「電波停止」発言という、メディアにとって「存立の危機」に関わる言動がきっかけであり、ある意味でこれまでの自民党批判の延長線上にあるもの、だとわかりました。
TBSは特定の個人を狙っているというより、「自分たちの自由を制限しようとする権力」に対して、一貫して強い抵抗感を示してきたと言えます。
TBSの【報道特集】などに対する批判があつまったコメントにみられた、中国に買われているという疑惑に対しては、帳簿上は「編集権の独立と自律」は得られていると思われます。
TBSの報道のスタンス自体は、一般市民にとっては有益な情報源となっている可能性が高く、市民が自分の足では情報を得られにくい中「権力への監視」があるというのは、ありがたい存在だと感じました。
ただ、「公正なメディアであるかどうか」という観点から、多角的な視点の提示を行っているのかどうか、という一点で、視聴者から違和感が生じているのではと思われます。
真偽を問わず情報にあふれる現代で、多角的に物事を知って、自分の考えをまとめるのは、取捨選択が難しいかもしれません。
でも、その中で情報に触れられるありがたさと、取捨選択する自分が賢くならないといけないことを理解して、報道やSNSから得られる情報を精査したいと強く感じました。
視聴者である一般市民として、こういったことを知ったうえで、選挙で誰に投票するか、しっかりと考えていきたいと思いました。
2026年2月8日の総選挙の結果がどうなるのか、どういった報道になるのか、今後も注目されている動向をみていきたいと思います。


コメント